―断片《ヴィジョン》―
超上位種《エルダーロード》…フィリッパ、といったか。
主(きみ)がいずれ、この星を堕とす日が来るのだろうか。
[いつの記憶だろうか。
今と変わらない姿の超上位種《エルダーロード》へ語りかけている。]
そうなれば、吾(おれ)は主と戦わねばならないな。
超上位種《エルダーロード》の騎士である主とはいえ、『永劫にして絶対たる唯一の権威(ザ・マジェスティ)』などという称号までもらった吾であれば…
…たとえ敵わぬとしても、わがFront《セレ・シェイナ》を護るためであれば戦うが。
ハ… 護るなどと謂いながら、吾は結局壊すことしかできない。
あいつと違って…
[《陽》の力を、戦うことにしか使えなかった自分と違い、片割れはうまく使いこなしていると聞いていた。
己の足元を見つめ、自嘲する。]
[陽が取り戻し、しかし得てはいない断片は此処までだ。]
(144) 2011/06/06(Mon) 20時半頃