[>>132チャールズに身を委ねて、おんぶをされる。
義足の足取りはどこかアンバランスで、“ドナルド号”と比べて決して快適なものではなかったけれど。
温かくて大きな背中に安心感を覚えて、ついまどろみそうになる。
寒さで赤くなった頬を、ぼすんとチャールズの背中に摺り寄せた。
確かに身体は悲鳴を上げているというのに、それは酷く幸せなひとときで]
――端から見れば、親子に見えたりするのかな。
[何気ない呟きは、自分の吐息と一緒に冬の空気に溶けてゆく。
彼の数倍を生きる自分がこんなことを言うのは、おこがましいであろうか。
着きましたよとチャールズが言ったなら、カルヴィンは洞窟に静かに身体を横たえる。
いくら同族の心臓を持つ者と言えど、本来の姿を見せることは憚られた。
自分を“子供”として扱ってくれている、チャールズへの礼儀でもある]
ありがとう。しばらく、ここで休むよ。
[暗にひとりにして欲しい、とチャールズに告げる]
(140) 2013/11/22(Fri) 00時頃