[涙を拭ってくれる優しいひとはその言葉のまま>>132眉を下げて困った顔になる>>133]
……はい、分かっていますです
でも、トレイルは先輩の思い出になりたくないのです……忘れられたく、ないのです
[どうしようもないことだと頭では分かっているのに気持ちが追い付かない
それが彼を困らせている、分かっているのに自由にならない心が苦しくて包まれていない手のひらに爪を立てた]
……え
[先輩が口にした自分への思いに目を見開く
その意味は本人も分からないという、けれど“お前達”ではなく“お前”、側にいてくれたらと言ってくれて
後輩の一人ではなくトレイルという一人の人間に向けてくれたように思え、とても嬉しかった]
……凄く、嬉しい
トレイルも、お側にいたいです
ずっとずっと、先輩の今でいたいです。
[潤む翠に真剣な眼差しの大切な人を映して微笑む表情は昼間と違い自然なもので]
(135) Tael 2014/02/19(Wed) 02時半頃