未練……ですか……。
[確かに未練や望みというものは大いにある。
あの戦いの後、漸く女に戻る決意もしたのだ。
彼のそばで…ただそれだけが未練として残っていた。]
だとしたら…それは随分と申し訳ない事をしたのかもしれませんね。
本来喚ばれるべきだった人の枠を奪い取ってしまった可能性も考えたら……。
であれば…なおの事、僕はこの世界を救うためにすべきことを成さねばならないのでしょうね。
[彼の回答にはどこか納得いったように頷いて、少しだけ考えるように、そうして迷った末にもう一つ問いを重ねる。]
聞きたい事、本当はもっといっぱいあるんですが、貴方の規則《ルール》に抵触しなそうな質問はあと一つだけでした。
最後に教えて下さい…。
僕もまた、彼と同じ様に、彼が世界を救った様に、その道を辿る事は出来ると思いますか?
[今の自分ではきっと難しい、それでもそう問うたのは、その道を辿るに自分が相応しいか問い質す為。
彼の螺旋階段を昇るに相応しいだけの魂がその身にあるのかと。]
(130) 2014/06/09(Mon) 21時半頃