いい加減みとめてよ。
死ぬって言ったのはアンタ達医者でしょ。
[穴なんだか潰れたんだか抉れたんだか、自分でもよく分かんない事になってる右腕に処置がされていくのを眺めながら、幾らか憮然とした表情を浮かべてそう言う。
痛いとか何だとかは零して身動ぎ程度はするだろうけど、治療をされること自体にはもう抵抗しない。し、ついでだから。既に自分で包帯を巻いた後の手の甲も、こっちも痛いって指さすくらいはした。]
別にいい、これくらい。
ねえ。何に謝ってんの。
何が悪いと思ってるの?ほんとに悪いと思ってんの?
[頸筋に残るだろう鬱血の痕なんて、僕にとっては先程傷つけたばかりの右手や、今日までに自ら作った痣や傷跡と同じで何ら特別な意味をもたない。
それなら首に包帯なんて邪魔くさいだけ。
それより、今は、もうひとつ鬱陶しいものがある。
先程から何度繰り返されたか分からない謝罪にはそろそろ辟易させられる。]
(126) 2014/06/28(Sat) 22時半頃