……クソ、うるさい……うるさい!
い、今更医者みたいな事言うんじゃない!
[質問に答える事はせず、続けられた言葉に激昂のままに言葉を叩きつける。
何処までも上から目線で、何処までも見下してくるその瞳が、態度が。忌々しくて堪らない。
こんな奴を少しでも信じていたなんて。そう思うと、勝手な事と知りつつも、その怒りを押し付ける事を堪える事は出来なかった]
褒められたと思ったのか、随分とおめでたい頭だな。
[睨みつけたまま、吐き捨てる様に言って]
……口説く?
ハッ!お前、そういう――ッ、!?
[言葉の途中で机に押し付けられて、語尾に隠しきれない驚愕が表れる。
未だに彼が医師だとう意識が抜けきらないものだから、まさか危害を加えられるだなんて、思ってもいなかった。目を見開いて、信じられないという風に彼を見る。
傷口を抉られれば、唇を噛み締めても隠しきれない苦痛が洩れた。掌の傷も忘れ、顎に当てられた手を制止しようと右手を伸ばす。勿論、力なんてろくに入らなかったけれど]
(123) 2014/06/28(Sat) 22時頃