せんせい、…シメオン、ありがとう。
こっちです、叔父さんの部屋…
[そっと遺体を運んでくれる二人に礼を言って、先に立って歩き出す。>>112>>114
寝室の扉を開け、叔父のベッドへと二人を案内する。
乱れた毛布。一度ここで寝て、起きて…それから、何かが起こったのだろうか。]
……あ。
[二人が遺体を横たえる間に、思い出す。
そうだ、電話。叔父は昨夜、ここにあった電話で叔母が教会の方へ泊まるという報せを受けた、筈。]
せんせい、電話…!
昨夜叔父が使ってたの、この雪でも大丈夫かもしれない。
助けは呼べなくても、この状況を外に伝えられたら、もしかしたら…!
[言いながら、隅にあったサイドテーブルのうえに設置されたそれの、受話器を持ち上げる。耳に当て、ダイヤルを────無音。]
────え、…なんで…?
(116) 2015/05/28(Thu) 00時半頃