(猫というより、子犬みたいだね)
[麺を頬張る様子と涙目っぷりから出かけた言葉は、ほうた…じゃなくてきしめんを噛み締めながら口には出さないであげました。絶対やけどしてるだろうなぁ、あとで冷たい飲み物でも奢ってやろうか。
対する俺といえばもくもくと啜るだけなのでかわいげもなにもない。ふーふーし始めたのを見て、さらに犬みたいだと思ったが、口角を上げるだけにしといてあげよう。]
直接言ってやったら?
喜ぶと思うな、あのオッサンなら。
[皮肉じみた冗談をひとつ。立ち上がった彼の言葉に、うん、なんて一言加えて。とっくに空になっていた皿のふちをなぞった。
良くはなかったのかい?
笑みとともに吐こうとした言葉は、最後の余計なひと言で引っ込んだ。でも。まぁ、好きだよこういうの。でも気に食わないから返事はしてやらない。去ってく背中に、ふてくされつつも手を振って。
頬杖をついて、デザートのせびり方でも*考えていよう*]
(109) 2015/06/03(Wed) 11時頃