表と、裏、ねぇ…
何事にも、付き物かしらねぇ?
[彼女は左手を目の前に掲げ、くる くると廻しながら、その腕輪に目をやる。
綺麗であり、穢い。そんな相対する要素が、全ての物に存在するのだ。それは理解していた。問題なのは、「どちらが表か」という先ほどの問答に戻ってしまうのだけれど]
…成長、しない病気?
[少女の突然の告白>>103に、彼女は珍しく目を丸くする。
成る程。時折考えていた違和感はそれか。となるとこの少女は如何程の年数、歳を重ねているのか。もしかしたら自分より歳上なのかも知れない
その姿を穢れ無きまま維持出来る。そんな少女に一握りの羨みを感じる。それが非常に無礼な事だと解っていても]
ふぅん…そうなの…
[多少の沈黙。彼女は何を考えたのか。自分の奇病の事、目の前の少女の奇病の事。お互い「失ったもの」がある事。お互い偽りの自分を演じなければならなかった事。似た者同志だと、そう思ったのだろうか。自分もその姿を見せるべきだろうか。そして沈黙は破られる]
…レティーシャ。
…信じるわよ、勿論。
(107) 2014/06/28(Sat) 18時頃