[サイモンの熱弁>>101が終わる頃、細く息を吐いて扉の方へ顔を向ける。そろそろ切り上げたいという意思表示]
…両皇子とも、第12代皇帝とならば歴史に名君と名を残す素質のあられるお方。
そしてどちらを戴いても、苦難の盃は大きく、重い物となる。
[きちりと詰められた襟を撫で、口を付けぬままのカップを押しやった]
……どちらかを選ぶという二択ならば、結末の差は単純であろう。
大国の地位を捨て、版図を縮小し、代わりに平和の盟主として大陸の繁栄の導き手とならんことを望むか。
数多の血と怨嗟の上に覇を唱え、大陸を平らげんことを望むか。
皆の意見を拝聴していても……正直なところ、我ら15名による会議の結末が、大戦の再来をもたらす道を選び取るとは、思えませんな。
[次代の皇帝となるのは第一皇子だろう。粛々と会議が進めば。]
(104) 2011/03/21(Mon) 18時頃