『複製品《レプリカ》なんて失礼ね!本物よ、ほ・ん・も・の!』
……何を怒ってるの?
[耳聡くつぶやきをキャッチしたらしく憤慨する鍵。その様子に首を傾げるも深くは追求しない。
この鍵が訳の分からない事をわめくのも、いつもの事だ。
蒼い翼を持つ妖精のような女性に目を奪われるも、膝を直してくれたことから悪い人ではないと感じたらしい。鍵を握る手の力を緩めて、ちょんっと摘むように持ちかえた。]
あ、えと……僕は、如月・翔太って言います。小学六年生。
怪物退治は……こいつの命令で。
『こいつとは何よ!』
[鍵の声は無視。]
リィンって言います。
……そういえば!おねえさんはリィンの声、聞こえるんですね。
わぁ…そんな人、初めてです。なんか嬉しいな。
[話しながら気付いたのか、気付けば目を丸くして女性を見返していた。
翔太とリィンが異形のもの《ナイト・ウォーカー》と呼ぶ《影》の事や彼女の事、それに幽霊成り立てらしき青年の事など、何から話したらいいか戸惑いながらも、聞かれれば彼に知る限りの事は話すだろう。**]
(97) 2010/03/17(Wed) 01時半頃