[工房へと運びこまれたランタン。少しばかりスペースが出来た部屋にさて、客人を迎えるためにはなにが必要だろうかと考える。しかしこれから出かけるであろう様子の二人>>73>>81に己が考える必要はなさそうだと考えを止めてしまう。
材料の買い出しにも時間がかかる。料理が冷めてしまう頃に自分が帰るよりは出かけていて貰った方が好都合であった。]
構わん。
ゆっくりしてくると良い。
[ヤニクから出たじいさん、という呼称には一瞬、食事の手を止めるものの慣れているのか、次の瞬間には食事に戻っていた。若い二人のぎこちない会話を内心微笑ましく思いながら、紅茶を啜っていた。ヤニクがラルクに見せた簪、どのような物かと目を向ければ美しいそれに思わず目が吸い込まれた。美しい、と思いつつも自分が口を挟むような雰囲気で無いと感じとり小さく音を立ててカップをテーブルに置く]
さて、出る。
[そう口にしながら立ち上がると、食卓からは離れ。後ろで髪を一つに結っている紐を解く。長い髪が揺れた]
(96) 2014/05/11(Sun) 20時頃