[>>92此方の切れの悪い言葉にも、変わらず 寧ろ勢いを増して返される言葉。
間髪入れずに気持ち良い程ぽんぽんと投げられる威勢の良い声に、きょとりと動きを止めた後。]
……っ、はは、“正義の味方” 。
そりゃぁまた、でっかく出たもんだ。
[耐えきれずに思わず吹き出して、怪訝そうに寄せた手の平で口を笑って呵呵 と笑った。寸分の迷いもなく告げられる言葉に、裏があるとは思えない。
・・・嗚呼、皐月の鯉の吹き流し とは、良く言った物。]
いやね、困った事なんて――…
[ “困っていたとしたら” 。試す積もりで投げた言葉に、真意などありはしないのだけれど。そこまで率直に返されてしまえば、煙に巻く事もできやしない。]
身の回りの事は、大概独りで出来るようにして生きてるけども。
…そう、さね。
ちっと小腹が空いて堪ったもんじゃぁない。
安くて旨い店の、ひとつ ふたつ、知らないかい。
[軽く思考して導き出した “困り事” は、それはそれは些細な――それこそ “正義の味方” に伺うには、お粗末な頼みだっただろうけれど。]
(95) 2015/01/21(Wed) 15時頃