―回想・停電前A部屋―
おう一緒の部屋だな、よろしく。
っつーか早く着替えようぜ、寒いだろ。
[音瑠とはガレージの片づけまで一緒にやって、A部屋に辿りついた。自分よりびしょ濡れな後輩に、引っ張り出したタオルをかぶせてやり。
着替えながら、円との会話に頷いた。>>74]
あー確かにカッコイイよな。
[小学校から持ち上がりの中学とは違い。色んな学区から集まってくる高校に緊張していた一年の頃。最初は苗字の方がいいよな、とどこかで聞きかじった知識でクラスの大半の同級生を苗字で呼ぶ癖がついてしまったのは、この時だ。
名前で呼んでいいものなら呼ぶのだが、こういった呼び方を変えるタイミングというものはなかなかないのである。]
………ん?
何してんだ?
[振り返れば、なぜか正座して挨拶してる円と目が合った。
まさか生徒会の親御さん役が回ってくるとも知らず。遅れてきた理由を話そうとした直後、停電が起こったのだった――]**
(94) 2014/02/16(Sun) 20時半頃