…事前に説明を………できるわけもないね。
なんとなくだけど事情は分かった…かな。
あのカードは、この夜のトワイライトへのお誘いだったわけか。
[肯定の言葉>>*20を聞けば噛みしめるようにつぶやいて、ようやく少しの平静を取り戻すのに成功する。
この店の事情を知ったところで、異形の隣人たちと酒を飲みかわしたいかといえば、普通に考えればそうでもないのだが。
けれどすでに数人の知人たちがどうやら隣人なのだと知ったそのあとでは話が違う。
何も言わないことで示された銘柄を肯定し、出されたロックグラスに口をつけると少量を口に含んだ。
コーヒーとは違ってこちらはどうやら普通に用意するらしい、そんなことを考えられるくらいには思考能力も戻ってきた。
混乱した頭を整理しながらロックグラスを小刻みに傾けながらオリーブの乗ったクラッカーをつまみに飲み進めていく。
一気に飲み干さないのは、どんな飲み方をしても酔い方が変わったことがないから。どうせ差がないのなら一気に飲み干してしまうのはもったいない。]
(92) sumizome 2015/08/14(Fri) 01時頃