[上着に触れたニコラエの手>>80は離れることはなかった。
彼の願いを、拒絶するはずがない。
恥じらいはあるけれど、厭だと思うわけがない。
触れてほしいと思う欲は、ずっと自らの奥で燻っている。
だから、彼の礼を述べる声に小さく頷いて、
その繊細な手が衣服を脱がすそれに身を委ねた。
身体を覆うものが少なくなればなるほど、恥じらいの色を浮かべずにいることは不可能で、湯船につかる前だというのに顔が熱い。
ジーンズが尻尾に触れ、ぴくりと頬が強ばった。一緒に風呂にはいるだけだと言い聞かせても、欲は深まるばかり。
反応しないようにと意識を逸らそうとしても、愛おしい人に触れられ、脱がされ、これが反応せずにいられようか。]
——……、ああ。
下手でも、怒るなよ。
[下着に触れられ、その刹那息を飲む。
なんとか息を吐きだして、耳元をくすぐった声音に、言葉と裏腹に小さく笑声を零して]
(89) oranje 2014/11/01(Sat) 08時頃