[本当に過保護だったら、病弱な彼女が深夜に外出することを許したりはしないだろうとボクは思う。
せめて、ついて行くとかする筈だ。
ボクはと言えば、そんな彼女を放って、眠気に身を委ねているのだから。
彼女が彼女の意思でしていること、罪悪感はないけれど、夜出した日の朝くらいはもっとゆっくりすればいいのにとは思っている。]
未だ朝は寒いから、マフラーだけじゃ冷えるよ。
[ベッドの傍らの丸椅子に腰かければ、思い出したかのように眠気が襲ってきてボクは口に手をあて、小さく欠伸を零す。]
───うん、実は物凄く眠い…。
[雪子からの指摘にはこくりと頷いて。>>43
どうやら、隣を譲るというのは冗談だったらしい。
先生に見られても、可愛い女の子同士、問題ないんじゃ…、なんてぼんやりする頭で考えて居れば、鈴の音のような笑い声が聞こえて、まどろみに雪子が眠るのを確認すれば、ボクも続いて、彼女のベッドに身体を預けるようにして、その意識を手放したのだった。*]
(82) 2015/04/15(Wed) 20時半頃