人狼議事

191 忘却の箱


【人】 始末屋 ズリエル

[恐る恐るかけた声に、戻って来た返答は医師の丁寧さは無く、軽く。同じ患者なのか、とタオルの下から伺えばすうと痩せた青年の胴。目線を上げれば想定よりも近い高さに顔があり、慌てて顎を引いた。]

 ビヒ…あ、お金、要らないんですね。
 …勝手に…それは便利、あ、りが…あー、え…

[備品室。直近の記憶に残るのは各種の処置室ばかり。此処に入った時に案内されただろうか、どの辺りに在るか聞こうか。
言の葉の繋ぎを止めた相手を引き止めようと
伸ばしたままの手がぐいと掴まれ、なッ、と声を上げるがお構い無しに引っ張られて行く]

 とっ とっ と、と、い、いいんですかあの、
 なんか、す、すんませんっ!
 えーと…おやか……いや何だっけ…先、輩?

[細身な割に強く引く力に裏返った声で悲鳴混じりの礼を言いつつ、長い足を縺れさせる。
片手では頭のタオルを抑えつつ、日の当たる廊下をずいずいと、風を切る、切る、切る。

角を幾つか曲がったか、食堂の前を通り過ぎたか。
すいすい進む廊下で言葉を交わしただろうか、暫く歩けば検査系統の重い扉とは全く異なった、明るい色の引き戸を見つけたかもしれない]

(78) 2014/09/01(Mon) 22時半頃

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