[>>73痛みは僕にとっても眠気を和らげる為に時々必要なものだ。
それを失ってしまった彼女の思いはわからない。
もっと分からないのは額にはられた絆創膏の扱いだけど。]
うれしくないよ。
…。
……のやろー。
[ちょうど絆創膏をつつかれた頃だろうか。鼻歌とともに通り過ぎた人影>>72。笑いだけなら兎も角。すれ違いざまに微かに聞こえた言葉は揶揄めいて聞こえて、思わず振り返る。
既に背中は少し遠ざかっていて。わざわざ追いかける気にはなれなかったから。小さく悪態と共に舌打ちだけ零す。]
は?…、見てないけど。
その辺うろついてるんじゃないの。
[随分と、聞き覚えのある名前だ。
その名の人物を思い出すのはあまり好きではない。
少しばかり不機嫌が増して、額に貼られた絆創膏を無造作にはがすと淡と答える。無意識の内に声に棘ついたかもしんない。]
(74) 2014/06/21(Sat) 03時半頃