[ ――…その時…
一条の光を指示していた胸の黒の宝玉が、はじめは途切れるように。段々くっきりと何かのイメージを目の前に映し出した。ホログラフに映っているのは――]
アンナ!ゲンタ!
[杏菜は茫洋と立ち尽くし、源太は何者かに囚われている。二人は動かない。返事もないのに、黒木は名前を叫んでしまう。そして聞こえてきた>>64。冷たい声だ。煮えたぎった腹が逆に、不思議なほど深々と冷えていく。低く地を這う黒木の声が、新しい謎の存在に返事を返した]
……ふっ、人質を取って絡め手はご遠慮とは。
随分殊勝な敵さんなこった。
―――…上等だ。ってやろうじゃねえの。
[手のひらの中で、握った拳の指を音を立てて鳴らす。人狼族の血を伺わせる、野卑な笑みが黒木の顔に浮かび上がった。目尻の笑い皺がギュッと寄った]
リーダー、音頭をとってくれ。
ジョウジ、マコト、聞いてるか?
決戦タイムの始まりってやつじゃねえか?
一丁やってやろうじゃねえの。パーティタイムだ。
[LET's PARTY TIME...>>>*つづく*]
(70) 2011/12/19(Mon) 01時半頃