ーカチン
[小気味いい音を立てて、グラスとグラスが衝突する。
くい。と喉に流し込むと、ふわり とした香りが鼻を突き抜ける。
喉を焼く様なあの感覚はどうやら痛覚らしく、患ってからと言うもの味わえていないのが残念である]
ふふ、美味しそうに飲むのね。
ストレートだなんて、解ってるじゃないの?
[それを飲み込む少女の表情は何とも幸せそうだ。
まるでチョコレートを口にした瞬間の乙女のような そんな可愛げのある顔つきであった。
両の掌でグラスを持つ仕草はさぞあどけなく、その小さな身で味わっている物のおおよそ半分がアルコールで出来ている事を考えると、くすりと笑みを零さずには居られなかった]
うふふ、レティーシャ…貴方 面白い子ね。
私もそんな風に微笑んでみたいものだわ
[「似ている」以前そう比喩した時に少女は「ハッキリ言う人」と、そう言われた。
この少女について感じている違和感ー確かめるなら、今だろう。]
ーそれは素顔 それとも作り笑い どっち?
(66) 2014/06/28(Sat) 00時半頃