[悔しさが、見返してやろうと燃える心が、少女を立たせる原動力になる。
優しい指は、イアンのような太さはないけれど繊細で、裡まで血を清めようと潜り込むと、変な声が上がってしまう。薬の残滓は、まだ流れきっていないし、少女もあれから一度も達していない。]
ぁ……ぁっ
だめ、 やっぱり ……まだ、恥ずかしい。
こんな、
[破瓜の直後だというのに、浅ましい反応を返してしまう身体が厭わしい。心より先に身体が、少しでも楽になりたいとめくるめく官能の世界に蝕まれ堕ちていく。]
!!
[さすがに、タトゥーでなく弾痕を目にした時には、葡萄酒色の瞳が刮目した。]
はは、本当に不死身のアンデッドみたいだ。
[そろり、濡れた指先を伸ばして、その生々しい傷痕に触れようとする。
湯でない体温を感じると、泣いたまま縋るように抱きつきそうになって、それは彼女の服を濡らしてしまうと理性が堪えた。]
(63) 2010/04/08(Thu) 14時半頃