[弟からここまで素直な肯定>>53をされる事も、なかなかない。
何かを求められるのも、肯定されるのも。もっと別のタイミングであればと、そう望むべきだったのかも知れないのだけれど。
それでも弟からのその"言葉"に、意味を飲み込むよりも先に、確かに満たされたような心地を覚えたのは間違いない。]
……ガーディ、
[不健康な身体にのし掛かりながら確かめるように、ぽつりと名前を呼ぶ。
耳に届いた嘲笑うような吐息にどんな意味があったかなんて、考えている余裕はない。
瞳はきつく閉じたままだったから、弟の安堵したような表情にも気付けなかっただろう。]
……っ、ふ、
[抵抗ひとつされないまま、得体の知れない昂揚に飲まれたまま、短く息を吐いた。
圧迫された血管がどくりどくりと脈打つのが、力を込めた手から伝わってくる。
眠りにつけない弟は、意識を失うこともできないのだろうかと思い至って。
頸動脈よりも先に、気道を抑える力を強めた。]
(63) 2014/06/28(Sat) 00時頃