……さて。
行動は自由という事だから……そろそろお暇させて貰おうか。
[サイモンからウィルスのデータについて色々と聞き、取ったメモを白衣のポケットにしまうと、踵を返した]
部屋はいつでも訪ねてきてくれて構わない。
運悪く不在だったらすまないが……
……勿論、君もいつ来てくれても良い。
[まだ残っていた面々にはそう伝えておく。最後はヨーランダに向けて――彼女が進んで男の研究室を訪れるとは、男自身も思っていないだろうが。その後、ぽつりと]
私も女史に倣って、一つ拾っていくとするかな。
興味深いものだ。
[独りごちる。女史とはシビルを指して。一つとはあちらこちらに広がる死体の一つを指して。実際、シビルが何を言わずとも男は最初からそうするつもりでいた]
……何があるとも、判らないし。
[呟きを最後に、サイモンの研究室を後にした]
(62) 2010/10/27(Wed) 02時半頃