[大いなる力を持つ一族、星読の一族……
星読の賢者の末裔と伝承される彼らは、隠れ里に住み、その血をひっそりと守り、伝えてきた。
アタシは一族の落ちこぼれ。聖星力《エトワリル》が全くない、とまで言われた。なのに、星読の里を黒死の蝶《ラモール・パピヨン》に襲撃された時、力ある者たちは殺され、アタシは弱かったが故に逃げて、生き残ってしまった。>>45]
『許さない……絶対許さない、パピヨン……!』
[落ちこぼれだったアタシだけど、一族はとても優しかった……
家を焼かれ、家族を殺され、アタシは、復讐を誓ったんだ。
放浪して行く宛のないアタシを拾ってくれたのがニールだった。
アタシを鍛えてくれて、厳しくも優しかったニール。
何度もアタシを助けてくれたニール。
聖星力《エトワリル》が覚醒した時は、一緒に喜んでくれた。
アタシはちっとも、恩返し出来ていないのに……]
(60) 2015/06/02(Tue) 22時半頃