[顔を赤らめた彼に、きょとりとした表情を浮かべる。>>45
季節の変わり目で体調でも悪いのか。それともどれくらい遠くからかは分からないが、長旅の疲れでも出たのか。
その思考が的外れなことには気付くことはないだろう。
ランタンを見て、自然に溢れ落ちた感嘆の言葉に自分が褒められたように嬉しくなった。]
でしょう?
夜になると、もっと綺麗になるんだ。
[そんな短いやり取りをする内に、訪問した客を認識し振り返ったヴェスパタインの髪がさらりと揺れた。>>48
返事の代わりに小さく頭を下げ、仕事の話になるからと口を挟まずに大人しく動向を見守ろうとして口をつぐみ。
突然握る力が強まり、驚いて痛みに顔を歪めた。>>51
ランタン欲しさに興奮でもしたのかな、などと考えつつ。
二人の話が一段落すれば恐る恐る口を開く。]
ヴェスパタインさん、ひとつお願いがあるんだけど。
ヤニクさん、遠くから来たからこの街の宿に泊まるらしいけど、良かったらうちに泊めてあげたいなって。
[宿を営む妖精からしたら営業妨害だろうが、家にはもう一人くらいなら泊めるのも可能だったはず。
駄目かな、と付け足しながら小さく首を傾けた。]
(55) 2014/05/11(Sun) 02時半頃