―自室―
そうだなぁ。おっちゃんの飯は美味いから。
今日はおかげで、食いっぱぐれずに済みそうだ。
[小さく喉を鳴らして、ケイト>>28へ返す言葉は本心。
やがて扉が開いて顔を合せれば、真っ直ぐ重ねられる眼差し。
変化のない筈の彼女の瞳が、雄弁にその心配を語っている]
―――…はは、敵わないな。薬は今朝の分は、未だこれから。
[男と女の意地がぶつかった場合、
男が折れた方が上手くいくと誰かが言っていた気がする。
もっとも最終的に彼女に甘えてしまうことも多いのは、
男自身の弱さ故だろうが。
申し訳なさそうに苦笑しつつ、部屋の洗面台で水を汲んできてもらえないかと請うた。"痛い"と明言はしなかったけれど、この状態でまた手元が狂って惨事を重ねる訳にもいかないから。
水と薬が手元に揃えば、規定量の4錠を飲み干して一心地]
(48) 2015/06/05(Fri) 16時半頃