こんなの、嫌…
誰かが殺されたり、誰かを殺したり。そんなの、したくないのに…
…けど私は養父様の娘なの。身寄りの無かった私を引き取ってくれたのは、養父様と養母様なの。
それに、今の私は『夕顔』だから…
[全身に触れる体温が心地良くて、掛けられた言葉は温かくて。まるで心と言葉の間に張った氷を溶かしていくようで。
『夕顔』なんて言っても彼女にはきっと伝わらない。彼女と出会った時には、既に私の名前は夕顔だったから。
言葉にならない思いは目から溢れ、涙となって頬を濡らす。
彼女に抱きしめられたまま、指だけで自らのキャリーケースを示し]
私も、"奴ら"を殺せるように準備してきたの。
だからメオちゃんだけは、何があっても守ってあげる。
[にこりと笑い、高らかに宣言する。もっとも、涙のせいで格好は付かなかったかもしれないけれど]
(46) 2014/06/02(Mon) 14時頃