[高校3年間は部活三昧で女の子らしいことにはとんと縁がなかった。水泳に捧げた3年間というのも、確かに青春っぽくはあるけど、私だって、もうちょっとこう、甘酸っぱい方向の青春だって味わってみたかったんだ]
結局それは叶わなくてさー。
なのに最後の大会にも出られないって、どうなのよーって感じ。
[結局残ったのは、競泳水着の形にこんがりと日焼けした、この体だけ。
それももうじき、なくなってしまう。私は何も残さない。残せない]
……なーんてね!
ほら、馬鹿と煙は高いところが好きっていうじゃん?
って、誰が馬鹿だよ!!
[しんみりした空気にしてしまった。だから、それをぶち壊すようにぼけて、そして突っ込んだ。
湿っぽいのは、ごめんだ。泣きながら、怯えながら、終わりを待つなんて、嫌だ。
そんなことをしたら、きっともっと、怖くなる]
(43) 2012/07/18(Wed) 19時頃