[肩を叩かれて、ゆっくりと身体を離す。>>37
離れてゆく体温に一抹の寂しさを覚え、すり抜ける体をなんとか辿って手を握ろうとした。
柔らかい手を、温かいそれを、もう少しだけ肌で味わっていたくて。]
そう、ですね…
[固く閉ざされていたハズの扉は、何の仕掛けも無いただの扉のように音もなく開いていく。
その向こうには、眩しいばかりの白、白、白が広がっていて。]
本当は、怖いですよ。もしここでの記憶を忘れたら、
ボクはここへ来たばかりの時のような…感情が死んだ生活を送ることになる。
[死者は愛を知りました。
それゆえに、待っていたのは―――死か、愛か。]
でも……戦いますよ。
ボクらはみんな、生きている……んだから。
[迷いの答えは、確かに隣にいると感じるこの体温だけが知っている。
気付けば、青い鳥は…すぐ傍にいるのだから。]
(38) 2014/03/29(Sat) 00時半頃