[ベッドの縁に座って足をばたつかせながら考え事をしていた。チヴェッタに乗ってしまえば帰ってくるのはしばらく後になる。その間離れてしまうのは寂しいが、ヤニクか自分のどちらかが推薦されて選ばれる可能性は否定しきれない。
でも、選ばれて半ば強引に連れて行かれるくらいなら、自分から立候補して一緒に行ってしまえば良いんじゃないか、と。
そうすれば離ればなれにもならずにいられそうだ。だが、]
……夏の使者さんが誰か分からないのがなあ。
[知っていることは妖精の世界の夏の大臣から直々に選ばれたことくらい。誰かに聞いたところで答えてくれたりするのだろうか。折角思いついた妙案だったが、即座に頓挫してしまう。
そんなことよりご飯を作ろうとベッドから降りた時にちょうど考えていたばかりのヤニクがやってきた。>>31]
あっ…おは、よう……。
[額の感触が蘇り、顔を赤くして視線を彷徨わせた。]
(32) 2014/05/17(Sat) 21時半頃