そやなぁ、せめて一撃くらい食らわせに来てほしいもんやけど。
[頬を緩めたのがちらりと見えて>>29、冗談めかしながらそう応える。魔物のレベルからして三下だろう。
ウォーミングアップにもならないと思いながら、淡々と零された感想にくすくす。]
綺麗や言うてくれる人、あんまおらんのよ。
ありがとなぁ。
[尤も、綺麗だと言ってくれた花吹雪は美しくない鮮血に染め上げられるのだが。
見事に術者の首と胴体を切り離した集合体は闇の中に赤い花を咲かせる。近くに居た敵が逃げようとしたのを見れば、たんっと地面を蹴って。近くに落ちていた太刀を拾い、背中を切り裂いた。
致命傷と言えるほどの深い傷は負わせられないが、いずれ失血死するだろう。]
背中見せたら死ぬって、習わへんかった?
[底冷えするほどの、冷たい声。]
――よし、終わったで。
リーちゃんもお疲れさんや。怪我あらへんみたいで良かったわぁ。
[再び彼女に声をかけた時には、元通りの茶化すような声だったが。]
(31) 2014/03/17(Mon) 23時頃