[彼と自分が和名でなかったことは幸いだったかもしれない。
もしも和名で名をつけようものなら、
瑠死腑衛琉だとか魅華衛琉などといった
Kilroy was hereどころではない壁の落書きのような名になっていただろう。>>17]
オレは若いからな、回復力も早いのだ。
[深く座りなおすと笑みを噛む様子に気を良くして。
傷つけた肌に舌を這わせると彼の言葉が詰まるのに薄く笑みを浮かべる。
全てを任せていた先刻はそんな余裕もなかったと思えば
その反応だけで吐息が熱くなった。
不意に呼ばれる名は、より子を成した時の情交を思い出させられ>>24
ゾク、と背中に疼きが走る。
その癖自らが発した言葉に固まる空気の気恥ずかしさは思春期のそれだ。
永遠の14歳の精神とて、このような空気は耐え難く。
漸く発された平凡な台詞に余計に募るのは羞恥と、その先の感情。]
(31) death73 2015/11/15(Sun) 23時頃