い、いいよ。思いだしてくれたなら、いい。
あたしも、おとなげなかったし。
そーゆーのも、むりない状況だったし。
こっちこそ、あの、…ごめんね。
お花見のやくそく、まもれなかったから。
もっかい会うってのは、ちゃんとまもったけど!
[壊れかけのきみを、あたしは知っていたはずでした。
だのにあんな風にすねるなんて、まったく大人気なかったとおもいます。
だから謝る声は、ちょっと気不味げに小さくなってしまいました。
死んだひとを忘れてしまうなんて、彼はこれまで散々つらい思いをしたんでしょう。
大切なひとたちに先だたれて、すべてを投げ捨てたくなる気持ちを、あたしもしっていますから。
なのにあたしってば、それも知らずに自ら命を絶った彼を責めたりして。それも謝らなきゃなって思いつつも、なんだかそれもちがう気がして、言えません。
だから一回もごもご言葉をきって、そっと彼を見上げました]
(21) めのこ 2016/12/20(Tue) 17時半頃