[不満げな彼の兄には、私からもごめんなさいね、と謝っておく。
心配性のフィリップ>>8に、安心させるように頷いた]
大丈夫よ。第二図書室に行くだけだわ。
気をつける。約束するわ。
[思えば、誰かに心配してもらうなんて、久しぶりかもしれない。
絡められた指に、こちらからも力を込めて握り返した。
そういえば、昔からフィリップは、私のことを大切に扱ってくれたように思う。
それが、翼への憧れゆえのことでも、この場所で私のことを大切に扱ってくれる人なんて、他にはいなかった]
おやすみなさい。
ゆっくり休んで。
[昨日はベッドに凭れかかって眠っていたフィリップ。きちんと睡眠が取れているとは思えない。
食堂を後にして、分かれ道。
別れ際にそう言って、人目がなければ頬におやすみなさいのキスを。
そうして、私はいつものように第二図書室に向かった]
(20) 2015/07/14(Tue) 19時頃