―回想・職員室前>>15>>16―
いきなり降ったっすもんね。
[男が頭に巻いていたタオルを気にせず受け取る女性に、少し笑みを浮かべて。雨音は強くなっていき、帰りは濡れ鼠を覚悟せざるを得なかった。
不思議な女性。ただ猫好きに悪い人はいないという言葉を少年は信じている。仔猫がタオルで拭われる様を見つつ]
そっすね、俺も頼まれたら断れなかった気がするから。
ただ、もし別棟関係の手伝い役がいなくなったら、別棟で補習受けてる人らもこっちでやるかもしれなくて。それは俺、嬉しいです。先生たちの独断で別棟に行かされるなんて、いやですもん。
[雪子先輩の名を出す女性――女性と相部屋なら、もうこの人が女性以外のなんだというのだ。雪子先輩が手伝い役と聞けば、そっすか。と短く答え、軽く頭を掻いて]
本末転倒?手伝い役も向こう、行くんですね。
(18) 2015/04/19(Sun) 00時半頃