『君は』『何処まで覚えてる?』『何処まで僕らは覚えていられると思う?』[後ろから投げかけられたのは、果たして問いであったのか。>>13 やけに自戒のような、自嘲のような響きを持って、曖昧な音。]──── 言ったろ、「俺はひとりも忘れてない」。[青年が繰り返すそれは、まるでまじないじみた言葉。けれど、常の様な強気な青年の面影はなりを潜め。ただ、「そう在るように」と──祈るようなか細さだけがそこにあった。そうして、中庭への扉を開ける男が、追い抜く瞬間、届いたその呟きに。>>13伏せた瞳がまた、少し滲んだ。]
(17) 2014/09/09(Tue) 22時半頃
sol・la
ななころび
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