人狼議事

290 ある冬の終わり、微睡みの世界にて


【人】 透明女子会 ヒナコ

―電車の中―

ん……?ここどこ……?

〔ガタンゴトンという鈍い金属音で目が覚めた。どうやら電車に乗っているらしい。ゆらゆらと揺られながら自分の恰好を見る。いつもの制服。帰宅途中だっただろうか〕

でも、こんなところ通ったっけ……?

〔車窓を覗く。窓の外は見覚えのない景色。おまけに季節外れの桜が、桃色の花弁を散らしている。もしかして、ここはまだ夢の中なのだろうか〕

夢なら、制服なんて着てなくていいのに。

〔ダサいと評判の制服の裾を持ち、不満げに口を尖らせる。それから、ぽつりと呟きが零れ落ちた〕

夢の中なら、誰もわたしを知らない場所にも行けるのかなあ……。

〔弱く臆病な自分を誰も知らない場所へ。そんなところがあるのならば、この後悔も悩みも忘れられるかもしれない。そう思った。〕

(17) 2019/02/02(Sat) 01時半頃

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