人狼議事

184 【肩書遵守】Lunatic Nights in Heathling


【人】 詩人 ユリシーズ

―賭場へ伸びる三つ辻―

『――よお。』

[不意に、どこかから声がかかる。
声のした方向を見やる。左斜め前、四十五度。
そこには赤毛の男が、ニヤついた顔で立っていた。左眼の黒い眼帯が威圧的な存在感を放っている。

大きく開襟した胸元からは白い晒が覗いていた。
この晒、伝説の騎士アルトリウスが腹を切り裂かれる重傷を負いながらも敵軍の一個小隊をたった独りで壊滅させた故事に倣い、兵士らが験担ぎのために巻いたのが始まり…と、いわれているが、現代では自身の強さを誇張するためのただの装飾品で、そしてこれを巻く男はおしなべて柄が悪い。

もっとも、それがなくともこの男が堅気でないことは一目瞭然であったが。]

(11) 2014/07/07(Mon) 02時半頃

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