[服は傷ついても、黒木の心は仲間たち同様傷つきやしない。誰か一人でも生きている限り、ウルフマンソウルは不滅だ。むんなが生きて笑えるのなら、ウルフマンソウルは無敵なのだ。
この局面にいつもの笑顔を寄こしたシュウに、黒木は闘いに汚れた顔でいつもの飄々とした笑顔を見せた]
待たせたな、シュウ!
ヒーローは遅れてやってくるってな?
[ふざけてウインクすら送った。だがその時、大地が裂け耳をつんざく音がウルフマンたちを襲った――ッ!!
今、奈落の城《タルタロス・バシレイオン》が崩壊する。自らの牙城すらその質量の糧としているのか。巨大化しつつあるドナルドは何かに苦しんでいるかのように体を捩じり、雄たけびをあげていた。振り仰ぎ、シュウや皆に無言で同意の頷きを。]
チッ、アレしかねえな。
行くぞ!
[光るウルフバスターを掲げ、呼びかける――ッ!]
COME’ON!! ウルフジャガー!!!
[ァォオオオオ―――――ン!!! どこかから遠吠えがした。
ブラックの愛機、黒いジャガー型マシンが
地中からせり上がり今参じんと駆けてきた!!]
(11) coquette 2011/12/24(Sat) 01時半頃