―ロビー―
[談話室の方から大きな音が聞こえた。何か重いものが倒れたような鈍い音、床を叩くような音。不信に思い、そちらを見ていると出てきたのは赤い包丁。すぐさまソファの陰に隠れて息を殺し、様子をうかがう>>5。
何かを探すようにどこかへ行ったようで、警戒しながらも素早く受付周辺から掃除用具入れを探し出して箒を二本手に取った。]
あいつは違う。義務感とかそんなじゃない。狂ってやがる…。
[他の人たちと合流して警戒するべきだと思い、血塗れで歩き回るシエルにばったり遭遇しないよう、静かに動き始める。死体も一応確認しておこうと、談話室を覗くと倒れているのは……]
トレイル……っ。
[こんな中でも二人が死ぬことはないと思ってた。が、実際にそこに倒れているのは死ぬことはないと思ってた一人。重力が反転したかのような感覚に襲われ、その場にしゃがみ込んだ。]
(6) 2014/06/05(Thu) 07時頃