[琥珀に鬼火を見せた宵、ふとどこかから、誰かの泣き声が聞こえた気がした][探そうという意識があったわけではなく、聞こえた声を気にかけた、その心の動きが、鬼火を泣き声の主の近くへと飛ばしたらしい][宵闇の向こうから、心細げに歩いてきた幼い少女を見て、琥珀は声をかけただろうか][坊主の記憶に、それは残ってはいなかったが][微かな鬼火の明かりに照らされた、泣き濡れた少女の白い顔だけは、どこかに引っかかっていた]
(5) fuka 2014/02/23(Sun) 00時半頃
sol・la
ななころび
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