ご主人様が、女の子の方がいいと言うなら、
そういった努力はしてみるよ。
今は、どちらでもいいと言われたから。
[自分の処遇は彼女の意向次第と言いたげに、よくできた「奴隷」のフリをする。
舞台を見ていた者は、もうどこにも少年らしさなど見出せず、ちぐはぐで滑稽な格好に映るのかも知れないけれど。]
それで、僕の処女と引き換えに買ってまで、
アナタがしたいことって何。
[あくまで奴隷同士。イアンとは会話少なくとも気にせぬまま、グロリアを真っ直ぐに見詰める。その葡萄酒色は、照明のあまり射さない客席にあっても昏く翳り、復讐心を秘めて揺らめいていた。]
後、偽善的な事を考えているなら、余計だと言っておくよ。
僕の望みは知っているんでしょう?
ここから、這い上がる気だから。精々、足元を掬われないようにね。
僕を懐柔なんかしても、「今は」得はないんだから。
(+34) 2010/04/12(Mon) 02時半頃