ー診察室ー
[診察室に入ってすぐ、目に飛び込んできたのは机の上。銀色のお皿に乗っけられた注射器。
注射は大嫌いだったから、一気にサーっと青ざめる。
逃げ出したくて、こっそり後ろに後ずさりしたけれども、大きな看護師さんがしっかりと背中を抑えていた。朝顔が注射嫌いなことを、きっと院長先生から聞いているのだろう。]
や、やぁだ!ちゅーしゃ、きらい!!
はなしてー!はなしてー!
[背中を抑える腕を振り払おうと、ジタバタと身動きする。巨人よりなによりも注射がいまは怖くて。
足を振り上げた時、思わず蹴っ飛ばしてしまったかもしれないけれど、そんなこと構ってられなかった。]
やぁぁぁ!!
ぅわぁぁあん!
[さらに泣き声をあげて暴れていると、どこから来たのか看護師が2人やってきて、手と足をがっちりと抑え込む。
3人で抑えられたのだからかなわない。身動き取れなくて、ただ注射の針を待つだけとなった。
チクっとした痛みをもたらす注射の針を、ただひたすらにキッと睨めつける。そんなことしたって意味ないけれど。]
(+3) 2014/06/29(Sun) 18時頃