296 ゴールイン・フライデー
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[時間はあるからと猶予をもらってみたけれど。 ああ、でも本当に、断る理由が見つからないのに。 ……どうしてこんなに迷うのか。
それは、だって、……金曜日のタヴェルナに、いけなくなるなんて……]
(100) 2019/05/23(Thu) 00時半頃
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[……それを、安堵の心地で、受け止めているなんて]**
(101) 2019/05/23(Thu) 00時半頃
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/* えーーーーグスタフさんいなくなってしまうん…
(-37) 2019/05/23(Thu) 00時半頃
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[今週は土曜日から休まず仕事に没頭した。
気が付けば不安感で震える手を叱り、立ち止まれば懊悩する我が身を激励する。これまではぬくぬくと太陽に生かされてきたのに、今は追い立てられるように必死に毎日をやりくりしている。 靴は己の誇りだ。 唯一の取柄であり、無二の自慢。
己の手から生み出されたものが誰かの脚を包み、その人の日々を支える。夜の匂いはやがて薄れ、己の靴も真昼の世界に溶けていく。 自身が持つ、数少ない昼の世界へのルートだった。 日向を歩く靴らは、決して排斥されたりしない。
だからこそ、毎週タヴェルナにもRのロゴが入った靴を履いていった。 自身が誇れるものはそれだけで、あとは何もない。]
(102) 2019/05/23(Thu) 02時頃
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[けれど、恐ろしいことが起きた。
前回の金曜日も心を千々に乱したが、今回も酷かった。 昼の世界は穏やかさとは全く無縁で、妄想と自虐に終始する自身では到底太刀打ち出来ない。故に逃げたのだ。
俯いたまま顔も見ず。 知るのが恐くて、靴を見ていたと知られるのも怖くて。
莫迦みたいに高価だが、こんな卑屈な己でも誇りと言い切れる自慢の息子らだ。それを態々選んだのだから、目利きが出来る洒落た紳士には違いない。 彼の履いていた靴は、そういうセクシーな人物に似合うよう作った。
―――― 同性に徒花の恋心を向け、閉じた世界で悦に浸る変質者の作品だと、万にひとつも知られたくなくて。]
(103) 2019/05/23(Thu) 02時頃
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[誇れるのは靴だけで、己の心も想いも卑しいばかりだ。 自分を認められず、逃げることでしか居場所を作れない。
誇りである靴を、自らの浅ましさで穢したくなかった。 大切なものほど遠い遠い場所での安寧を願うのだ。
靴も、恋も。
そこに自身は必要なくて、主役は別にいて欲しい。 己はスポットライトの中では生きていけない。 精々、小道具係が良い所。]
(104) 2019/05/23(Thu) 02時半頃
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[作り掛けの靴を作業机に置いて、玄関へ向かった。 オープンなシューズラックの中に箱ごと収めているのは、金曜日だけ降ろす特別な靴。 一週間ぶりのお役目かと革が照った気がして苦笑する。 違うよ。と静かに告げれば、工房へと連れ込んだ。
未完成の靴が並ぶ靴棚の端っこに、少し昼の世界と交流した靴を並べてやる。 他の靴は己の息子だが、この靴は己自身だった。]
……うん。 やはり、お前はこっちの方が似合うね。
――― もう、タヴェルナにはいかないよ。
[そろそろラストオーダーの時間だろうか。 腹と一緒に胸が空いたが、己には満たし方が分からなかった。]
(105) 2019/05/23(Thu) 02時半頃
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/* 引き出し増やそうと自虐的なのやってみましたが、あんまり上手く表現出来ていない気がします。 ……のと、ちょっと今週かなり調子が悪いのでそれも相まってgdgdがヤバいです。うぅむ。
(-38) 2019/05/23(Thu) 02時半頃
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/* あ!片思いはめちゃくちゃ楽しい! するのもされるのも見るのも! 相互多くて大丈夫かな?と思ったけどちゃんと切ない! 建てて良かった!
(-39) 2019/05/23(Thu) 02時半頃
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[二度寝から目覚めた頭は、いやにスッキリしていた。 多分その瞬間に、俺の中で答えは出ていた。
はじめから、簡単な話だったのだ。 その結論を、見ないようにしていただけの話で。]
(106) 2019/05/23(Thu) 06時頃
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[日曜日、今度はおとなしく杖をついて出勤する。 とうに飽きた書類仕事も、黙々とこなす。
火曜日、仕事の合間に病院へ。 怪我は順調に回復しているらしい。 現場復帰はまだ先だが、この調子ならリハビリさえしっかりやれば戻れるでしょうと。 元々しっかり筋肉を育てているので回復もほどほどに早いでしょう、と。
四十路になりかけの俺が現場に立てるのは、あと何年だろう。 けれど、その数年を、俺は切望する。 今更手放せるような、シロモノではない。 せめて、あのガキが一人前になるまでを導かなくては。]
(107) 2019/05/23(Thu) 06時頃
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[俺が、俺である為に。 片方の皿に恋を、もう片方に俺を構成するあらゆるものを。 そんな結果のわかりきった天秤を、もう一度測る。
若ければ、まだ俺が完成していなければ。 恋は何よりも重くなり得たかも知れない。
けれど、今の俺にとっては。 「俺」という個をとうに完成させ、今更書換えようもない、俺は。
──────見えぬ天秤は静かに傾いて静止した。]
(108) 2019/05/23(Thu) 06時頃
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[もしも、これが数年前の出会いだったなら。 あるいは数週間前、怪我をする前だったなら。 歳を明確に自覚する前だったなら。
あらゆることに、無謀に欲張りになれる青さをまだ、持ち合わせていたならば。
たらればの結末は、白く濁ったグラスの向こう側。]
(109) 2019/05/23(Thu) 06時頃
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[木曜の夜、出す宛のない手紙を書いた。 チラシの裏側に書きなぐった、たった一言のメッセージ。
『あなたのことが すきでした』
好きでした。 好きでした。 好き…“でした”。
とかく、人の心はままならない。 持っていれば、息ができないほどに苦しいのに。 手放すとなると、泣きたいくらいに痛い。]
(110) 2019/05/23(Thu) 06時頃
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[必要なのは、たったひとつ。 向かい合うだけの、勇気だった。 捨てるだけの、覚悟だった。
俺は心のひとかけらを、長く掃除してないコンロに灯したガスの青い火の中に放り込む。 薄っぺらい紙に投射したソレは、ものの数秒で灰になり、その灰すらあっという間に消えた。
多分その想いは、俺の心臓にケロイドみたいにこびりついて、長く俺を苛むだろう。 だが、それでいい。 それで、いいのだ。]
(111) 2019/05/23(Thu) 06時頃
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[金曜の夜、タヴェルナへ向かう。 君を、見納めるため。
君を最後に一目見て、そして。 君がこの街のどこかで平和に穏やかに暮らす未来を夢見て、その未来に己が身を捧げる自己満足に酔いながら。
この莫迦みたいな恋に、幕を引くのだ。
金曜の夜、最後のタヴェルナへ、俺は行く。]
(112) 2019/05/23(Thu) 06時頃
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/* グスタフはラジオを聞くのはやめています。 ラジオを止めた、って描写した辺りから。 もっとお相手のことを強く描写すべきだったと思うのですが、ヌヴィルさんと重複してしまったり、そこの両片想いが見えているからこそ、横やりを入れてやりずらさを感じてほしくない、と、はからずもグスタフと同じ心境になってしまいました;
片恋組はタヴェルナに通わない方向なんでしょうか。なんとなくそんな流れを作ってしまっていたのなら、申し訳ないです。みんなには通っていてほしい、勝手な願いを抱えています;
(-40) 2019/05/23(Thu) 07時頃
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/* グスタフは自分の本音を軽視しているので、社会的なつながりを優先したがります。個人的には中年おじさんの性ってそんなところもあるよね、と思っていました。 しかし、他人の失恋ロルは、見ていて辛いものがありますね……ビターなお味……
(-41) 2019/05/23(Thu) 07時頃
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/* エピローグでは、ホレーショーさんにおごってもらえたことを、ロルで触れられたらいいなあ。
(-42) 2019/05/23(Thu) 07時頃
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/* 何度読み返してもお前情緒不安定が過ぎるなホレショ
(-43) 2019/05/23(Thu) 07時頃
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[この思いを叶えたいわけじゃない 叶うなんて、始めから期待しちゃいなかった
だけど偶然と呼ぶにはあまりにも重なりすぎて もしも、もしもなんて思ってしまうほど諦めが悪い俺の気持ちは このまま隠し通すにはあまりにも大きくなりすぎた
偶然を必然に、そんな事まで望まない、ただ 結果がどうあれ、せめてあの人にこの想いを伝えたいと
こうして見つめる事だけは許して欲しいのだと 不安抱える心と裏腹なピンクの液体に願いを込めたのだ。**]
(113) 2019/05/23(Thu) 07時頃
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/* 文体がもはや中身を隠してないですね
両想いの成就はしなくても、と言う気持ちを残して カガさんが動きやすくなればいいなぁ、の気持ち
しかし本当に中身一つもわからなかったぞ今回…… エピるの怖いよぅ
(-44) 2019/05/23(Thu) 07時頃
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