120 薔薇のプシュケー
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[なぎ払いは、すっと後ろに状態をそらして。 紙一重で閃く銀の奇跡を避ける。
ゆらりと下ろした剣先は、 相手の隙を誘うように、揺れて。
無防備な体勢でふわりと笑む]
ふふ。 こんなふうに体を動かすのは久しぶりだ。 実に、楽しいね。
[細まる薄氷は心底楽しいというように、 その色に愉悦をにじませていた]
(34) 2013/04/24(Wed) 10時半頃
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円舞はあまり好きじゃないみたいね。 ……あら。
[明らかに無防備な体勢で誘われている。 だが、それで引く様な性格でもないのだ。
ならばと、細剣を正面に構え。 無明の突きを連続で繰り出していく。]
(35) 2013/04/24(Wed) 10時半頃
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[繰り出される突きを、軽やかに交わして。 ひらりと横によけ、後ろからとんとホリーの背を叩く]
僕は踊るよりも踊る君たちを見るほうが好きなのさ。 怠惰な寮の寮長が怠惰なのは、仕方ないことだろう。
(36) 2013/04/24(Wed) 10時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2013/04/24(Wed) 10時半頃
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……そうね、思ったよりもやるじゃない。
[背を叩かれる刹那、円舞のように廻ってそれ以上は回避した。 それでも、彼の動きにまずは一本取られた形だけれど。]
怠惰なままではいられないでしょう? 私も、貴方も――
(37) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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いや、僕はいつまでも怠惰なままさ。
[くすり、笑って。 また誘うように、剣先をぶらりと揺らす]
さあ、おいで。 君が満足するまで、この踊りに付き合ってあげよう。
(38) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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あらあら、知ってたかしら? 私ね……欲張りなのよ。 “怠惰”よりも“強欲”の方が似合うぐらいにはね。
[そう言って薄く笑う。 細剣を下げたままの構えでルーカスの隙を伺う様にして。]
(39) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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[少年は自分から打ちに行くことはなく。 無防備な姿のまま、ただ笑っている]
ああ、それは残念。 だがその欲張りを遺憾無くプシュケーへと向けてやってはくれないかい。 僕にその矛先を向けるより、よほど有意義だよ。
(40) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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そうねえ、貴方が私に勝てたなら。 その時はそっちに向けようかしらね。
[そう言うと、切りかかっていく。 一度フェイントを入れてから再度の円舞、狙う先は当然。
――本物と模造品、2つの薔薇]
(41) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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[薔薇の花を掠める前に、手にした剣でその切っ先を弾く。 そのまま一合、二合と硬質の音を響かせながら]
―――…その言葉、約束だよ。
[にぃっと笑うがいなや、 つま先に力をいれて。鋭い突きをホリーの胸元の薔薇へ]
(42) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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――甘い。
[鋭い突きを交わしながら、こちらも再度胸元の薔薇を狙って斬撃を繰り出していく。 ルーカスとホリーとそれぞれの剣が相手の薔薇を狙って剣を繰り出していって。]
(43) 2013/04/24(Wed) 13時頃
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[斬撃に触れたのは、造花の方だった。 剣先に触れた作り物の薔薇は、はらり…とその花弁を散らす。
まるで昨夜散っていったガラスケースの中の薔薇のように]
………ふ。 やるね、ホリー。
君の想いがここまでとは、思わなかったよ。
[少年は愉快そうに笑う。 すれ違いざまに突いたホリーの胸元の薔薇は、いまだ健在だっただろうか]
(44) 2013/04/24(Wed) 13時頃
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貴方こそ、見事な刺突だったわ。 引き分けね。
[振り向いたホリーの胸元の薔薇も綺麗に散っていた。 足元に散らばる造花の花弁を見ると、笑みを浮かべて。]
想いだったらそちらも一緒じゃない? 私に卒業させる気を起こさせるためにこんな事をするなんて。
(45) 2013/04/24(Wed) 13時頃
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それもガク……いや、寮長としての僕の仕事だからね。
[花弁を失った薔薇の茎を胸から抜き取り、捨てる]
痛み分けだね。 しかし困ったな。 これでは君に約束を盾にプシュケーを求めさせることができないな。
(46) 2013/04/24(Wed) 13時頃
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簡単な事じゃない?
お互いに相手の薔薇を散らせたんだもの。 貴方は私に代償としてプシュケーを求めさせる。 私は貴方に一つお願いを聞いて貰う。
[簡単な等価交換でしょう? と微笑んで彼に伝えたのだった。]
(47) 2013/04/24(Wed) 13時頃
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まあ、それも仕方なし、かな。
[微笑むホリーへやれやれと肩をすくめて]
……で。 君の願いとやらは何だい。
(48) 2013/04/24(Wed) 13時半頃
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そーねえ。
卒業したらもう会えなくなるわけだし。
[ルーカスの耳元で小声で囁いた]
最後に楽しい事でもしましょうか?
(49) 2013/04/24(Wed) 13時半頃
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ふふふ。 何を願うのかと思えば。 君は面白いことを望むものだね。
[楽しいことに含まれる意味に、愉快そうに笑う]
君がそれで満足するのなら、構わないよ。 卒業する気になってくれるのなら、安いものだ。
(50) 2013/04/24(Wed) 13時半頃
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ここでするのもなんだし。 貴方の私室でも行きましょうか?
[そう言って薄く笑う。 ペラジーや他の寮の子と遊ぶ時のように手を引いていくような事はしない。
ただ、欲を吐き出したいという理由だったのだ。]
(51) 2013/04/24(Wed) 13時半頃
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判った。 あまり時間はかけられないが、それでよければ。
[剣をホリーへと戻し、背を向ける。 あまり長い時間薔薇のそばを離れるのは憚られたが、 それが望みであれば仕方ない。
私室へと二人で向い、ベッドの上に膝を組んで座って]
さあ、好きなようにどうぞ。
(52) 2013/04/24(Wed) 13時半頃
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好きな様に、と言われるのも意外な物ね。
[くすくす笑って、女装したままの自分が彼を抱くと言うのも随分とまた倒錯した趣向だと思いながら。]
もっと面白い事があれば良いのにね。 例えば、貴方の理性を飛ばすような。
[室内を見回すと、かなり度数の高い酒が見えた。 その小瓶を開けて中身を口に含んでからルーカスの唇を奪うと酒を流し込んでいく。]
普段の貴方じゃない貴方が見たいの。 私は強欲だと言ったでしょう?
(53) 2013/04/24(Wed) 14時頃
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[重ねた唇から流し込まれる酒精を、喉を鳴らし嚥下する。 酩酊しない体は理性をその瞳から失うことなく、 一回り近く小柄な少年を見つめて]
普段じゃないと言われてもね。 見たければ君がその気にさせるしかないんじゃないかな。
[濡れた唇から漏れる吐息に混じるアルコールの香り。 タイを解き、床に落として。シャツのボタンを中程まで外し、 その奥の白い素肌を見せる]
……おいで。
(54) 2013/04/24(Wed) 14時頃
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その気にさせるしかない、ね。 まあそうだわねえ。
[つまらなそうに笑うと、ルーカスを組み伏せるようにして。 そのまま再度唇を奪うと、服を半分ほど脱がせた状態のままで彼の身体に絡みつくようにして……]
(55) 2013/04/24(Wed) 14時頃
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[絡みつくホリーの望むまま、 彼の欲を満たすために少年は己の体を投げ出した。
男女問わず受け入れることのできる体は、 ホリーが求めるままに、彼の熱を受け入れ、 何度となく白濁を絞り上げるだろう]
ほら、もっと……もっと吐き出してご覧。 君の欲を僕の中に――。
[怠惰な寮の主が持つもう一つの顔は色欲。 一度体に火を灯せば、その欲は際限を知らず。
ホリーの小さな体をむしゃぶりつくそうと、 食虫植物のような貪欲さで飲み込んでいく**]
(56) 2013/04/24(Wed) 14時頃
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ルーカスは、ホリーへ艶やかに笑う。色欲の名に相応しい淫蕩な笑みを**
2013/04/24(Wed) 14時頃
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うーん、どうしよっかなー、なー! トレイルぺろぺろ
(-6) 2013/04/24(Wed) 14時頃
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……全く。 何が怠惰よ。
[苦笑しながら、欲を吐き出していく。 組み伏せて、或いは彼の口内に欲望をすべて解き放つようにして。
その行為の時間自体は短かっただろうけれど。 それでも、存分に愉しむことは出来たのだった**]
(57) 2013/04/24(Wed) 14時半頃
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― 中庭 ―
[髪を乾かすのもそこそこに、サミュエルと二人で中庭に向かう]
あれ? いない、ね?
[ルーカスとホリーの決闘は終わったあとのようで、 無人の中庭できょとりと首をかしいだ]
……へくしっ。
[湯上りのせいか、風が体に冷たい。 ぶるりと身震いしながらサミュエルのシャツを握って]
……談話室、いこっか。
[鼻をすんすん鳴らしながら、談話室へ**」
(58) 2013/04/24(Wed) 16時半頃
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― 廊下 ―
さて……と。
[彼に抱いていた悪感情は剣を交えるうちに消えてしまった。 だからこそ、交換条件に遊ぶ事を求めたのだろう。
遊びが終わればそれ以上一緒にいる事はお互いに求めず。 さっさと自分はシャワーでも浴びに行く事にした。]
(59) 2013/04/24(Wed) 18時頃
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[──こうして薔薇のお姫様は、運命の相手と巡り会ったのです。]
[めでたしめでたし。]
……なーにがウンメーだっつの。
[ばたん、ありきたりな寓話本を乱暴に閉じる。 絆とか運命とか、 そういう単語に何故か心がざわつく事に気づいたのは何歳の頃からか。 何か大切な約束があったような気もするけれど、未だその正体は知らず 紅い薔薇にも妙な気分になるけれど、こっちには気づかない振り。
閉じた本を膝の上に置いてごろりと寝転がる、 何かが足りないまま腐るような気分で。]
(+2) 2013/04/24(Wed) 19時半頃
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[少年期と青年期の境から、社会的には完全に青年期に移行するであろう歳まで、気がつけばあともう一ヶ月しかなかった]
……さむ。
[暦の上では、もう春なのだけど。 まだまだ冷たい空気の朝、眉をしかめて起きる。
内容は覚えていないけど、夢を見た気がする。 そんな朝を、子供の時から何回経験しただろう。 食欲がないし、わけもわからない喪失感で涙が出て、酷く苦しい。 いつもならパンケーキをぽんぽんぽんと重ねてメープルとバターで食べたりするのだけど そんな朝は、病人のようにリンゴをすりおろして食べる。
悪くない気分だ]
(+3) 2013/04/24(Wed) 21時半頃
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なんか……最近夢見ること多いな。
[リンゴをスプーンで掬いながら、首を傾げて ぽっかりと胸に穴の空いた気分をもて余す。
この穴を埋める相手を探したこともあるけども 誰と付き合っても、なぜか「違う」という思いがわき上がって、長続きしたことはなかった。
それに、]
なんか、忘れてる気がする。
[ぽつり、独り言。
大事な約束とか、大切な相手とか。忘れてはいけないものを忘れたような。 単なる気のせいと片付けるには、強烈な違和感。
思い出せない苛つきで、髪をかき上げる仕草は、小さな頃からの癖。 耳の後ろ、赤い痣が覗いた]
(+4) 2013/04/24(Wed) 22時頃
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