254 東京村U
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[『知らない街ニキ』のまとめの導入だけ眺めた。 そこには、入間も言われた内容が書かれていた。 誰にでも言っているらしい。
「知らない街だった。」 「まだ、その街から出られないんだ。」 「おまえだって、そうなんだろう?」
思い起こしていると、だんだん、胸がむかむかしてくる。 鎖骨の少し下を、さすった。]
(277) 2016/09/30(Fri) 20時半頃
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きもちわる……。
[知らない――あんな人たち知らない。
あの知らない顔の女は言った。「どうしちゃったのみおん。」 あの知らない顔の男は言った。「何かあったのか…?」 駅前の交番の警官がいう。「お父さんたち心配してたよ」 でも、近所の小太りのおばさんは知っているようで――
まるで、こちらの方がおかしいような扱いだった。]
(278) 2016/09/30(Fri) 20時半頃
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[ココアを一口飲んだあと、部屋から持ち出した、らくがきだらけの本を胸に抱きしめて、ロビーから見える東京の夜景を見下ろした。暗い闇夜の中、街灯がキラキラと輝いている。
抱きしめた本は、そのページの四分の一以上が、やけだたれたかのようにボロボロに崩れていた]
(……護ってくれたの、ヤヘイ?)
**
(279) 2016/09/30(Fri) 20時半頃
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(知らない街なのかな)
[そう思ってしまった途端、あの『知らない街ニキ』は間違いなく変な人だったと思っていたはずなのに、もうあれを変人と呼べる気が、しなくなっていた。]
(280) 2016/09/30(Fri) 21時頃
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[母の携帯に電話があった。 ぎくりとしたが「キルロイ先生」と表示されている。 おそるおそる、電話をうける。]
もしもし。 あの。何かわかりました?
(281) 2016/09/30(Fri) 21時頃
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ああ、木露です。 結論を最初に言ってしまうと、今日どこかで祥子さんを見たという人間はいなかった。
[残念ながら、と付け加える。 期待に沿うような報告はできなかった]
作家連中も、榛彬堂白明社や他の編集者なんかも見てないそうだ。 ……知り合いの方には連絡取れたかい?
[今度は逆に、気がかりになっていたことを問いかける]
(282) 2016/09/30(Fri) 21時頃
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/* みょんこはいかにも赤ですうううううってかんじだが、もひとりの赤がまだわかんなくて楽しい。
少女入り、wikiに説明ないし、秘密が楽しい村だったらわりとリスキーかもと思ったけど、入ってたらどんな風だったろうな〜。
(-36) 2016/09/30(Fri) 21時頃
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……そうですか……。
[過度の期待まではできていなかったものの、落胆はする。]
あの。 き…つゆ?さん?て、名前なんですか? ごめんなさい、名前、キルロイ先生って書いてあったから。 ありがとうございました。
[どちらにしても聞き慣れない響きだ。本名なんだろうか?それとも、ペンネームというヤツだろうか。]
えと。 知り合いには、連絡とれたんですけど、 さっき新宿ではぐれちゃって……。
(283) 2016/09/30(Fri) 21時頃
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イルマは、ジリヤの画像を待ち受けにしている人の隣で電話をしている。
2016/09/30(Fri) 21時頃
イルマは、ジリヤファンかもしれない隣のひとのことも知らない。
2016/09/30(Fri) 21時頃
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ああ、木露流衣。 読みを変えて並べ替えると、キルロイ。 海外でキルロイ参上っていう……いや、どうでもいいか。
[流石にこういった事態では、悪癖も抑制される。 話を元の筋道へ戻す]
合流の方はできそう?もしくは、他の今晩頼れそうな知り合いはいる?
(284) 2016/09/30(Fri) 21時頃
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/*なるほど!キルロイのアナグラム!
(-37) 2016/09/30(Fri) 21時半頃
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[本当に律儀にいろんな人にあたってみてくれたのなら、きっと大変だったことだろう。それに、折り返し連絡をくれたことが、それだけでも有り難かった。 木、露、る、井、と想像してみたが、「る」は電話越しではわからなかった。まあ、今はどうでもいい話のようだ。]
参上? え? はい。
知り合い、ていうか、親戚なんですけど。ホントは。 合流、無理そうかも。全然会えなくて…… 高校の男の子がこっち来てくれるっぽくて、待ってるとこ。 頼れる……かどうかは、わかんないです。 頼っていいのかも、こんな事だから、わかんないし……。
[そう、やや暗く零した。]
(285) 2016/09/30(Fri) 21時半頃
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うーん、そうか……。
[暫く考え込んでから、口を開いた]
本当にどうしようもなくなったら、代々木に来ると良い。 お金を貸すなり、部屋を貸して俺は外に過ごすなり、ぐらいはできるから。
[最後の手段として、そう伝えた。 その後、思い出したように付け加える]
ああそうだ。李沢一二三君、ってクラスメイトかな? 前に電話を受けた時、たまたま隣にいたんだけど。 彼も君のこと心配してたよ。
(286) 2016/09/30(Fri) 21時半頃
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(名前、るいくんと一緒なんだなぁ)
[電話先の相手が考え込むように静かになってしまっている間、従兄の名前である、琉衣という文字を想像する。 それから、続く言葉にはたとする。]
代々木、ですか? ……あ、ありがとうございます! どうしようもなくなったら……泊めてくれるってこと、ですよね?
[会う時は絶対お巡りさんのいるところにしようと決心していることは口にださないし、申し出はありがたい。 見ず知らずの相手だ。入間も最後の手段として覚えておくことにする。 ここからなら、タクシーか、いざとなったら歩いていこうとしていけない距離ではない可能性だってある。]
(287) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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[次いで、クラスメイトの名前が出てきて、ぎょっとする。]
えっ!?あ、え……?一緒に居たんですか!? もしかして、名前知ってたのも、ひふみ?
[では、今まさに新宿まで心配して向かってくれているのは、電話をしているキルロイ先生の声を聞いていたためだろうか。入間は、う〜と小さく唸った。鼻の奥が痛む。]
さっきいってた、男の子、そいつです。 さっき、電話いきなり切ってごめんなさい、キルロイ先生。
(288) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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/*キルロイ先生、駆け込み寺状態
(-38) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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そうそう、彼がキミの名前を。 びっくりさせちゃったみたいだけど。 ああ、気にしなくていいよ気にしてないから。
[思いっきり気にしていたとは、言えなかった]
来るときは、彼と一緒に来るのが良いかもしれないね。 一人だと色々と不安だろうし。 それじゃあ、何かあったらまた電話して。
(289) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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― 赤坂·高級賃貸マンション 中央ロビー ―
『顧客点呼ソッコー!!』 『手足らねぇ!回してくれ!!』
[ロビーに怒声が響き、末端の男たちと待機していた女子たちが一斉に携帯で通話をはじめる。
ジリヤは、すぐにピンときた。殺害されたのは常連の赤羽と"立川"。シルバーケースとつながりが深い他の常連客にも被害がでている可能性がある。
"対処"が遅れ、先に警察に動かれるとマズイというわけだ]
(290) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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あ、あの……てつだいます。 なにかしてないと、おかしくなりそうで……。
[末端を指示していた本郷に声をかける。他に誰かが犠牲になっているのか。ならば、それもあの、"もう一人の自分"の仕業なのか。確かめずにはいられなかった。この怪異を否定できるなにかがほしかった]
『そうか……悪いな、なら頼んだわ。 うちの受け付け用だ、つかってくれ』
[本郷から、顧客対応用の携帯電話を受け取った。プラチナ会員カードに連絡先が記載されているものだ。アドレス帳をひらき、リストの上から順に通話を始める]
(291) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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そうなんです、びっくりしちゃって。 家で、知らない人に名前知られてたから――
[自分の手元のスマホが鳴る。「キャッ」と悲鳴をあげた。 さっきかかってきた、登録されていない番号だ。]
い、い、いま、でん、でんわきてます。 家に、いたひと、から。 こ、こういうの、でた、ほうが、いいの、かな?
[声が震える。]
さっき、家、いってきて……るいくん…じゃない、イトコと……。 まだ、いたん、です。
ど、どうしたら……。
(292) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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[電話が止まってくれない。
自分の愛用しているスマホが、今はとても怖い代物に思えるが、これを手放すのは人とのつながりを捨てるようで恐ろしい。 例えば友達。例えば一二三。例えば従兄。これらは、今恐怖を堪えるために必要なものだ。
電話が止まってくれない。
何なのだ、一体。 自分が何をしたというんだろう。 何を―――]
(293) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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……そんなつもりじゃ、なかったのに!
[入間は半ば叫ぶようにして言った。涙があふれてくる。 震える声は、何かを後悔するように続けた。]
そんなつもりで『書いた』んじゃない、アタシ―― こんなの望んでない……っ
(294) 2016/09/30(Fri) 22時頃
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/* ジリヤに電話かけてぇなあ 襲われたさもあるからさあ
(-39) 2016/09/30(Fri) 22時半頃
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……出ないほうが良いと思う。 周囲の音から場所を特定されるかもしれない。
[家にいたひとからの電話と、少女は言った。 家族を名乗る、知らない人間。 通話をしてみれば、何か情報を得られるかもしれない。 だが、それは相手も同じはず]
(295) 2016/09/30(Fri) 22時半頃
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書いた?一体何の話……。
[少女の叫ぶような声。 話の前後が繋がらない言葉。 それは、こちらに対して話している様子ではなかった]
(296) 2016/09/30(Fri) 22時半頃
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/* うーん吊り先どうしよう ぜんぜん決められない イルマを吊ってくれいっそ。吊り襲撃くれ。
(-40) 2016/09/30(Fri) 22時半頃
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[電話の声が質問を投げかけている。 入間は、嗚咽交じりに答える。]
……朝……、
朝、アンケート、書いたの。 どんな未来がいい?って書いてあって。
うち、親仲わるいから 喧嘩しない親がいいって書いたの。
こんなことになるなら、 あんなこと、書くんじゃなかったっ……
(297) 2016/09/30(Fri) 22時半頃
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/*うまい!!
(-41) 2016/09/30(Fri) 22時半頃
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[電話が鳴りやむ。 そして、はたとする。]
でんわ。 さっき、一回、とっちゃった……。
移動、したほうがいいかも。
(298) 2016/09/30(Fri) 22時半頃
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『おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか――』
『どうだ?』
……ダメです。 何度かけても繋がらなくて。
[深夜の着信に不快感を露わにした声も、『急にあなたの声が聴きたくなって』の一言で、猫なで声に変わる。顧客の安全確認はスムーズに進み、あらかた終わろうとしていた。ただ一人を除いて]
『入間 祐輔か……』
[本郷は顎を撫でながら、プリントアウトした住所録を眺めている。 普段ならば、地下にはいったか、電源が切れているだけの話だが、今は状況が違う]
(299) 2016/09/30(Fri) 22時半頃
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/* 立川がパパかとおもったが ゆうくん生きてたぞ いいぞいいぞ
(-42) 2016/09/30(Fri) 23時頃
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