229 流水花争奪鳥競争村
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生存者 (6人 15促) オスカー 1回 残3000pt アマルテア 69回 残837pt エフ 80回 残393pt ラルフ 27回 残1993pt キルロイ 18回 残2373pt クラリッサ 50回 残1176pt
このチップ だいぶ しゃべりやすい
(-7) 2015/07/05(Sun) 23時半頃
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[私の家族は、敬虔な信者で] [生まれてすぐに、わたしは家族と共に巡礼の旅に出た]
[教科書は小さな頃から読みきかされた絵本。]
[だから、従兄がブリキのヒーローに憧れたように わたしは、みんなを助ける絵本の巫女さまが憧れだった]
(261) 2015/07/05(Sun) 23時半頃
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[憧れは、巫女さまに出会った事で現実感を帯びた。
かけっこが早いこと。 かくれんぼが上手なこと。
わたしよりもずっとずっと女の子らしくって、 可愛くって、でもきりっとしてて。
子供がヒーローに抱く憧れと、 巫女さま自身への憧れが合わさって。
抱いた憧れは盤石なものに。
わたしにとって、巫女さまは 道しるべみたいなものだった。]
(262) 2015/07/05(Sun) 23時半頃
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[でも、わたしは ようやく気付いた。 次の巫女さまが生まれれば。
わたしの「ヒーロー」は、 「普通の女の子」に戻るのだ。]
(263) 2015/07/05(Sun) 23時半頃
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[それが、ひどくひどく寂しかった。]
[…でも、抱いた憧れが消えるわけじゃない。 「巫女さま」じゃなくたって、 あの方は、すごくすごく、わたしにとっての憧れで。]
(264) 2015/07/05(Sun) 23時半頃
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[だからこそ。
だいすきな、「ヒーロー」の最後は。
あの、神殿の中を駆けたあの頃のように。 あの、花畑の中のように。 あの、二人残った教室の、友達の横に居た頃のように。
ハッピーエンドで終わってほしい。
―――――わたしは、そう思った。]
(265) 2015/07/05(Sun) 23時半頃
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[それが出来るのは、多分この人なんじゃないか。 そう思っている人がいる。]
[巫女さまの後ろ。 画面に映る彼らの顔を、 期待を込めた目で、わたしは見ていた]
(266) 2015/07/05(Sun) 23時半頃
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[巫女さまとおんなじくらい。 きっと、かっこよくなれる人。
わたしの憧れる、ヒーローたちを。]
(267) 2015/07/05(Sun) 23時半頃
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[連日行われている試験は、また何日もをかけて その一つがようやく終了した。
数千と居た候補者も半分、半分と減って。 はたしてどれほどの人数が残っていただろう。
あれほどの人数だ。 巫女さまはお疲れだろう。
昔と比べて、最近では本当に笑う顔も少なくなった。 巫女さまに、労わりの言葉をかけたけど。
ドジなわたしじゃあ、きっと 巫女さまに昔みたいに笑ってもらえない。]
[…だから、わたしは期待する。]
(268) 2015/07/06(Mon) 00時頃
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[手元には、行われていた試験の合格通知と、 次の試験の連絡の手紙。
試験内容は、「巫女との面談」。 その日時と場所がそこには書かれている。
残った候補者へ、 わたしは他の侍女と一緒にそれを送った。
強い強い、期待を込めて。]
(269) 2015/07/06(Mon) 00時頃
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― 面接試験の日: 神殿内 ―
[…後日、試験会場にやってきた候補者の人へ。 わたしは深く頭を下げる。]
お待ちしておりました。
[わたしは深く頭を下げた顔を上げ、 彼らの顔をじ、と見て。]
こちらへどうぞ。 …こちらにて、巫女様がお待ちです。
[巫女様の待つ部屋の、戸を開けた。**]
(270) 2015/07/06(Mon) 00時頃
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地下軌道 エフがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(地下軌道 エフは村を出ました)
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[ぱ。と画面が切り替わる>>110。]
(271) 2015/07/06(Mon) 00時半頃
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──回想:第二試験終了後──
[はー。と、息が漏れた。先ほどまで巫女の顔を映していた画面は、今はただの真白い四角に戻っていた。]
…、顔は、な。
[首を回しながら、背もたれに身を預ける。 ぎい。と椅子が鳴いた。]
(272) 2015/07/06(Mon) 00時半頃
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……
[わしゃりと頭をかき混ぜる。──ほろ苦いような気持ちが口の中に広がった。]
(273) 2015/07/06(Mon) 00時半頃
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[書類が来たときに、あの日にいわれた言葉を、思い出さなかったわけではない。]
…大嫌い、は、響くわな
[見たくない聞きたくない。と、言った声を閉じた瞼の向こうに聞きながら、けれど、*それでも*。]
(274) 2015/07/06(Mon) 00時半頃
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掃除夫 ラルフがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(掃除夫 ラルフは村を出ました)
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― side:ラルフ 1.5 ―
[神殿に居ることも叶わず、里でしょんぼり。 とぼとぼ歩く少年に声がかかる>>177]
え? え? どっち!?
[リッサが大声で呼んだのに内緒話の態。 おろりとしてから、うんうんと口を噤んで頷いた]
[届く手紙]
[宛名の名前]
[眉が二段階ほど下がる]
[アマルテアからのものはなんでも嬉しかったのに。 文面を追う間も眉は下がったままで>>119]
(275) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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[なんとなく、感じていた。
神殿に忍び込んだ夜中、 彼女はちっとも嬉しそうじゃなかった。
忍び込んだことも、 驚かせて喜ばせようとしたことも。 きっと水差しも果物も。
…いらなかったんだ]
(276) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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[でも]
[確かめるように繰り返し目でなぞる]
[ ”またいっしょにあそんでね” ]
[ぼくのことは”いる”って、そう思えたから――]
[少年はきゅっと唇を結んで手紙から顔をあげる]
リッサ、まってて!
(277) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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[ポケットの中を探しても紙なんて入っていない。 おつかいメモ用のえんぴつをリッサに借りて、 アマルテアがくれた手紙の裏面に返事を書いた]
[おてがみありがとう。 ごめんなさい。 もうしません。
元気ならよかった。 きゅうりえらいね。
またいっしょにあそぼうね]
[文字の下にはがりがり、いびつな丸を描いて、 端は前髪ちょんちょん、真ん中はおかっぱ。次はみつあみ。 にっこりまーくがみっつ並んだ]
(278) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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[書き終われば封筒に手紙を戻して]
おねがいします。
[リッサへとしっかりと差し出した。 受け取られた手紙。 また、神殿でね。>>180
もう二度と入っては行けない気がしていた神殿が、 その一言にぐっと近くなった気がした]
うんっ
[力強く頷くとお腹がぽよんと揺れた*]
(279) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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(280) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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──回想:試験終了後、面談──
[広間じみた広い部屋には柱があちらこちらに立ち、 四方を水が流れ、涼やかな音を立てていた。]
…これは。俺が言っときたいから、言うが
[クラリッサに通してもらって──、ようやく面と向かって会えた姿は今度は画面越しではなかった。 陽に透けそうな白いワンピースを着たアマルテアを見下ろして、許された会話時間のはじめに口火を開いた。]
(281) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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[流水の音ばかりがある。足元には水を通り抜けた陽射しが溜まり揺れていた。]
────、
[深い水を思わせる瞳を捕まえて、 喉を開く。瞬き程の間があった。]
(282) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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好きだ。
[飾り気もなにもない一言を贈る。]
(283) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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[視線は外さないまま、眼鏡の硝子ごしに視線を注ぐ。]
──、俺は、お前が、好きだ。
[笑わないでいると、不機嫌そうに見えると評判の顔のままストレートに、──言わないでいたことを口にした。]
(284) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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お前にどう思われてようが、 何回、考えなおそうとしても、
ちびの頃にあっちこっち回った思い出やら 転げまわったことやら。
お前といて楽しかったって気持ちが、
俺の、──根っこに残ってる。
[ずっとだ。と、やはり真顔のままに、 親指で、心臓の上を叩く。]
(285) 2015/07/06(Mon) 01時頃
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