249 Digital Devil Survivor
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
雨京 2016/06/26(Sun) 00時半頃
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……… !
( その ―――― 力は、 )
[噛み砕かれた、呪。 マガツヒの宿主が無機から、生物へ。 「悪魔」へと継がれれば、>>166公正の天秤の双眸が、 其処には或る"だけ"の様に、菫硝子には映ったのだ。]
[ゆらりと動く腕、奪うが儘に、"返す"。 到底、男さえ、器を保ったままは出来ない芸当に、 …… ほんとうに、苦虫を噛み潰したらこんなものか、と、 思うようなものを、浮べるのだった。]
(出来ることなら、そう、唯の我儘だけれども、 "僕"個人としては、"人"を、喪わないで欲しいとも、 思っていたのだ。)
(2) 雨京 2016/06/26(Sun) 00時半頃
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( >>5:@27 放たれた二匹の影が女の指に捕われるそれを 見詰めるよりも、劈く猛りを耳に識る方が早い。 )
…… 、 …… まあ、
それを"知る"には、聞くことよりも 体感するよりも早いんじゃないかな。
特に、今の彼にはね。
[>>5:166追随を掛ける雷轟、
>>5:@28眼前には、 溢れる光明とは対照的に暗澹たる赤を 燃え上がらせ、激情秘めたる、鮮烈な憤怒の瞳孔が或る。 ――― 膨れ上がる感情に呼応するように、
眩さは、 更に、 殊更に、]
(3) 雨京 2016/06/26(Sun) 01時頃
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[それに、] [苦さを孕んだ瞠目を解いたのなら、 先に纏った光蘚の儚い淡さよりも一段二段、 深まった ―――― 紫光を掌、天に掲げた。]
[>>0…… 其処に或る筈の暴龍は、 彼の一言に鎮まっていた、だろうか。 ]
( 扠、完全に食い止められはしないだろうか、 今は、"彼"の手助けのつもりで ――― 、 少しでも足止めが、出来ればいい、と、願う。 )
(4) 雨京 2016/06/26(Sun) 01時半頃
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(嘗て、アンドロマリウスは、 カナン神話において盗賊の神だったと謂う。 ギリシア神話においてのそれは、ヘルメスだ。
此方に"力を繋いでくれている"その神様は 生まれたばかりの赤ん坊の時から、 アポロンの元から牛を五十頭盗んだ逸話も或る。
…… さて、その才能を借りて、頭を捻れば、 盗めるものは、「物」だけでも無いと分かるものだ。)
――――― "裁きの雷火 <keraunos> "!
[ヘルメスの霊力から辿った天の主神の力を、或るいは、 劈く雷鳴の力を奪い、その閾値を引き挙げるかのように、 紫のプラズマの燈が、天雲を寄せ、次瞬、電光の音がする。]
(6) 雨京 2016/06/26(Sun) 01時半頃
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[ 轟 ――――― 、 ]
( 降りてくる雷鳴に併せて、指を鳴らす。 )
……… 『 パラライズ 』。
[下るは、雷霆。 建御雷神に負けるも劣るもしない其れの狙いは、 雷自身に或るのでは無く ――――、
―――― それに忍ばせた、 動きを縛る、麻痺の呪文(スペル)。]*
(7) 雨京 2016/06/26(Sun) 01時半頃
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[八十禍津日神の方は、後方、 他の……そう、"彼女達"に任せておこう。]
(>>19紫電を下すのち、峙てる耳に、 水の跳ねる音が聞こえた気がする、その裏で。 >>13「君にも見透かせないものがあるとは」、と。 揶揄を開きかけたところ噤み、金糸を振る事にした。)
そうだねえ、 本当のところを言えば、僕も……、 いや、私もだ。
(23) 雨京 2016/06/26(Sun) 03時頃
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悪も誰かからみたら、 或いは立場が変われば、 それもまた、正義って事で赦しておくれよ。
どうせならなんだ、この機会にでも友人か……、 そう、戦友にでもならないかい? 私には残念ながら、友人が少なくてね。
( 「いやあ、なってくれたら嬉しいなあ。」 )
昨日の敵は ―――、今日の友とも言うものだし。
[紫電のむこうを見据える眸はそのままだけれども、 嘗ての様な、トーンを低めた喋り口調はそのままに。 からから、と、調子に乗った笑を転がしたのだった。]
(浮かんだのは、何時かの ――― 言葉。>>2:166)
(24) 雨京 2016/06/26(Sun) 03時半頃
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[器用貧乏、という言葉がある。 ヘルメスは全てに長けているのだとしても、 それの借り手までは、そうと限らないものだ。
少なくとも、全くの代償を受けずに、 "奪い去る"なんて芸当は「私」には、出来ない。]
[ 白閃、 ]
[ 通り抜ける、 二回目の破魔の撃。 ]
[>>@0言われてるよ、とばかりに 緊張感なく傍らの彼に菫を流すのだけれども、 >>21 ―――― 憙、だろうな、思ったが儘の返事。]
(く、と、 …… 笑みを噛み殺す響きと、 >>@1振り上げられなかった拳の動きののち 吐き捨てられた端音は 偶然ながらも、重なった。)
(25) 雨京 2016/06/26(Sun) 03時半頃
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[金帳が一度沈んで、明ける。] [瞼を開けたのならば、光に、光を重ねた、光、>>@11] [気怠げに、重ったるくも、鬱屈そうに瞳を細める。]
そういう、星神故に、か。 高いところばかりを見て、足許を。 地上を、地の底を見ていないから、
…… 足を、掬われるのだろう。
( だから、猫が、鼠に噛まれるように。 )
["ただの悪魔"に。 そうですらも無い人間は該当者にまなこを手向ける。 紡がれる詠句が果てに近付いても、ひらりと手を振れば、 ――――― …… 見せ場は譲るとしよう。]
(26) 雨京 2016/06/26(Sun) 03時半頃
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[>>21まるで。 此の國での食事の時の作法のように、 合せられる掌が形作られるのを、見る。
間近に舞い降りた星の赫きは、 ひとつ 重なり織り合う毎に明度を増し、 ――――― 一点に混ざり合う。
けれども、魔弾というものは、 "至高の一撃(ラスト・バレット)"というものは、 神では無く、悪魔の持ち物だと或る歌劇でも 相場が決まっているものだ。]
(――― そうして、Freikugelは、悪魔の手へ。>>22)
(27) 雨京 2016/06/26(Sun) 04時頃
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[撃ち返される弾丸は、 何処迄も真直ぐで、目映くて、
―――― 輪廻の時計から逸れた、 捻くれ者には、 ……少し、"眩し過ぎた"。 ]
(28) 雨京 2016/06/26(Sun) 04時頃
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……。
…… 随分と人のことを気にされるんだねえ、
[>>@4 こちらには向けられていない言葉だったけれど、 ふと何時もの演技めいた、間延びした感想が はらり。 菫から剥がれる様に、落ちていった。]
( そして、 相変わらず、復讐を仄めかす口ぶりを>>@5 寂しいものだ、と、 …… 思うのだ。 )
(29) 雨京 2016/06/26(Sun) 04時半頃
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[薄まる光芒を、閃光を、 尽きて往くような星燈を前に、 終止符を自分で打とうとは、思わない。]
( そもそも、これで"終わりなのか"。 ただの始まりなのか、そこからだが、 )
泥方君 …… 、 いや、 アンドロマリウス君。 君は、"彼女"をどうしようと、思っている?
[―――― ふ、と。 聞いたのは、 制裁の末に、"消してしまおうとするのか、それとも。" 彼の見据えているのはどこなのか、と、 ―――― 、 敢えて声を潜めることも無く、緩慢に首を、傾けた。]**
(30) 雨京 2016/06/26(Sun) 05時頃
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これからも正義を名乗り続けるのなら、 君自身が自分で決めるべきだろう。
———— 決める資格も、権利も、 君に在るのだから。
[>>32天秤のように、 ゆられる首を深々と見詰めながらも、 諭しめいたことばに、さ、と促す様に口角をあげる。 そのさきに或る未来に、興を見入るかの、ように。]
(42) 雨京 2016/06/26(Sun) 17時頃
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[そして、]
そうか。 うん、じゃあ、そういうことで、 …… 僕からも、これでおしまい。
[>>33倒れ伏したすがたを見下ろし乍ら、 戯けたホールドアップとともに、一歩を退いた。]
(まあ、ところを変えれば別のところで 光輝く未来はあるのかもしれない けれど、ね。)
[ ——— 若し。 それがあるなら、是非とも。復讐なんてつまらないものでなく、生産的な……、"善い意味で"在って欲しいものだ、と、思うのは、正義の彼に感化されてしまったのだろうか。]
[>>35そう、明星や、 北極の星の様に在りてくれさえすれば —————— それで構わない。]
(43) 雨京 2016/06/26(Sun) 17時頃
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[ただ、]
次にまた、凶星に鳴るような事が在れば、 "殺さないけれど" … 君が人間に忘れ去られるまで。 忘れ去られ、消え去り、その存在が無くなるまで、
……… 封印するとしよう。
[零さるる、>>@6憾み言めいたもの、それに。 笑みに憂愁をくぐらせて、尖らせ、見据えて、 消え往く星に、天色に紛れてゆく光に、突き刺した。]
(44) 雨京 2016/06/26(Sun) 17時頃
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[>>35 ……仮にも神様から畏れられたような眼差しを、向けられてしまった気がする。月めいた彼女に映っていた瞳石を追いながらも、気のせいだろうか、なんて、苦笑気味に、それでいて呑気に、頭を掻いた。]
いいんじゃないかな。 …… "メインステージ"は ね。 ただ、終わっても、"解決してはいない。"
[異界化した、血溜まりか、さもなくば、地獄か、 赤黒く変容した御渡の湖の色合いは、儘、だったか。 おもむろにジャケットに手を突っ込んだのなら、 掌に包むものに "何か"を手に取って、
湖畔に鏤められた石浜を踏む。その際迄、歩み、 煌々と 赤色に明るそれを、————水面に投じた。]
(45) 雨京 2016/06/26(Sun) 17時頃
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( 指を、 鳴らす。 )
[玉響、] [ぱち、 ぱちぱち と、] [火の粉散らす様な音とともに、 迸る紫のスパークは円陣となって広がり、 再び ———— 清き、湖の水を取り戻させるだろう。]
残った悪魔も、 この結界もどうしよっか、 という、話なのだけれども —————、
…… 先ずは、
(46) 雨京 2016/06/26(Sun) 17時頃
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[心無しか、穏やかになった気は、 張り詰めていたものが抜けて、呼吸し易さを感じる。 それに身を委ねるように、>>36言葉のさきを、追った。]
[首許から滴る、未だ温かい鉄錆の薫り。
それに近付き、膝折り、屈んで。 やや、の、沈黙ののち、 飼い猫を撫でてやるように、頭に触れる。
それは、>>*2彼が妖精の國から引き戻した時に 憶えのある感覚だったかどうかは、分からない。] …… 君のお願いごとっていうのは、 結局なんなんだったろうなあ ……。 もう少し、聞いておけば良かったかもしれない。
[菫に掛かった、金糸のカーテンは、眸の色を隠す。 再び払い上げるとともに、もう一度だけ、撫でた。]
(48) 雨京 2016/06/26(Sun) 17時半頃
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君の叔父さんに知られたら、 監督不行き届きでとても怒られちゃうかなあ、 …… って話は、 … まあ、いいか。
今は ―――― 、
―――――― おやすみ、遥君。
[世間と隔てられる様な彼の前髪を、掻きあげる様に、持ち上げる。凪いだ静寂の湖と重なる硝子玉が、開かれていたままなら、そ、っと閉じて、]
[十字を切った。]*
(49) 雨京 2016/06/26(Sun) 17時半頃
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[>>50黒猫の許へ立ち寄る際、 脇を開けてくれた彼女へ、ゆるく頭を垂れた。]
[そして、再び、彼の骸を湖岸へ横たえてから、 >>52十字を切るそばで感じる、黙祷の余韻に浸りつつも 幽かに眉を下げれば、弱く微笑んで、]
[緩慢に、立ち上がる。]
(68) 雨京 2016/06/27(Mon) 00時頃
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[空には未だ、境界の気配がする。 けれども、清められた水の気配は、 我は関せずと静に佇んでいた。
その貌を取り戻させた、 赤い石の正体は、知る者ぞ知る、さ。 >>55彼の様に。]
(是でも、 "しがない人間"である以上に、 私は―――― 、"錬金術師"なのだから。
それに、あの黄金酒以外 持っていないとは、言っていないさ。)
(69) 雨京 2016/06/27(Mon) 00時頃
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(過ぎ去った時の空虚さから、身を退く様に。 "現在"の方向へ、一歩、靴を鳴らし、居直った。)
…… お礼? ああ、そういえば、 そんなことも言っていたねえ。
[>>59掛かる声。] [へらり、記憶なんて朧気な振りをして、] [首を揺らす。]
しかし、……そうかな? 興味なんてものはその存在が、存在するかぎり。 常に、尽きないものさ。死んで、或るいは、朽ちて、 ……… 「終わってしまう」 までね。
(70) 雨京 2016/06/27(Mon) 00時頃
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と、いうことで、だ。
[何時もにも増した企み顔は、 にやりと弧月を運んでくる。
腕を組みながらも、そろりと左腕を立てた。 人差しの爪が、勿体ぶった薄唇をつつく。
それから、漸く、―――― そして、然も、それはなんでもないことのように、(男にすればそうであるかのように、)あっけらかんと言い放つのだ。]
是非、僕が"また"……、 この御渡市に戻ってくるまで。 その興味を尽かさないようにしてくれるだけでいいよ。
(71) 雨京 2016/06/27(Mon) 00時頃
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世界はまだまだ、楽しいもの、なのでしょう?
( ただでさえ、 面白いひとたちが減ったんだ。 飽きさせないようにして欲しいな。 )
それともまさか、"そんなに早く" 土に還ろうだとか、湖に沈みたい、とか、 …思っていたんじゃないだろうね?
[千里を見透かす様に、 くつりと細まるヴァイオレットは「なんてね」、と、 シニカルな微笑みの尾を宙に描いて、逃げるところまで、]
[ ―――― 通常運転だ。 ]
(72) 雨京 2016/06/27(Mon) 00時半頃
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( 物に宿るとされる、日本の……、 付喪神と呼ばれるものの寿命は、 その器物が壊れてしまうまでのことだ。 他の神霊のたぐいとは違って、かくも短い。
けれども、まあ、悩み多き"人間"のように。 それ以外に神様に願うこともないのだから、 …… 多少の無茶振りに目を瞑ってもらおうか。 )
[>>52遣いに奔る、一柱の神を、見届けて。] [>>61ひとつ、かかる言葉に、] [>>53脳裏に或る一葉を、菫の水面の奥に、浮べた。]
(73) 雨京 2016/06/27(Mon) 00時半頃
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はて、なんだっけなあ! 年は取りたくないんだけど、忘れてしまったなあ……、
(>>61そう言われてしまえば、 忘れたくなってしまうのが人間の心情だろう?)
[お約束を守るように肩を竦めて、 天秤を手で爪弾いたときよりも態とらしく、揺らした。 まあ、こんな遣り取りも"暫く出来なくなるのだろうから、" 充分と愉しむように、噛み締めるように、 引いた顎を、元に戻して、彼に一歩、近付いた。]
しかし、懐かしいねえ。 覚えてくれていたのかい?
―――― その、"名前の無い、名前"。
(74) 雨京 2016/06/27(Mon) 00時半頃
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うん、その感激と、 約束を忘れちゃったお詫びに ひとつ聞きたいんだけれども ―――― 、
君は、「人間に戻りたいかい」?
[そして、飄々、読めない、読ませない風を吹かせて。 腕を広げもしたのなら、こてりと、首を倒し、傾げた。]
(薄っぺらい口振りとは反して、何処かそれは、 "彼にとって"大事な選択を委ねるように、真直ぐと。)*
(75) 雨京 2016/06/27(Mon) 01時頃
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[>>78 のろりと昇る菫月につられてあがる、 黒檀めいた瞳硝子を、にこりと見下げる。]
人間というものには、欲深いからね。 見た事のない終わりを夢見もすれば、 見た事のない未来にも焦れるものなのさ。
―――― …… いやあ、 僕は本気のことしか言わないよ? 半分くらいはねえ、
[しゃなり、揺れる金漣に併せて嘯く弧は、 困惑を見初めると一段と深く、性悪く、吊り上がる。 (これはもう、性質なものだから、仕方が無い。)]
(87) 雨京 2016/06/27(Mon) 19時半頃
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うん、 …… まあ、そうだな。
[雨だれ、雨滴、夕滴。] [雨樋から毀れ落ちる一粒のようなものが、 ぱらぱらと認められたのなら、それを掬うように、 (猫を撫でた時のように、)愛玩犬を撫でるような。
おもむろに近付いて、そのためらいごと。 伸びた手がわしゃわしゃと撫でようとする。]
……、 それでも、君は。
人間を恨んでだとか、嫌いではないのだろう? 信仰心をきちんと抱いた人間もいれば、 大多数は、現金な者たちが多い。
だからこそ、神様に頼りたがるひとたちも多いはずだ。 寂しいなんて、言っている暇もないくらいに……ね。
(88) 雨京 2016/06/27(Mon) 19時半頃
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[ぽんぽん、と、] ["人間の、"だけではなく、 頭を叩きながら絡めた"僕の"エゴは、 そうだなあ 少しくらいは、妥協してあげようか。 無茶というものは、叶える範囲で言ってみるものだ。
(叶えられなくて消えてしまわれたら、 やっぱり。 "寝覚めも悪い"ものだろう?)]
何年後かは、分からないけれど、……ま、 このあたりが復興したと聞けばすぐにでも 戻ってきてあげるから、
―――― 頑張っておくれよ、 "神様"。
[人の子故の傲慢さで、目下のままに、 朽ちるを知らないものは、上から"神"にものを言う。]
(最後に微笑み直せば、手触りのいい黒原から手を離した。)*
(89) 雨京 2016/06/27(Mon) 20時頃
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[それから。] [憙。無情。] [儚くドライアイスのように煙に撒かれ、 融けて往くは氷菓の夢————と言ったところか。 これ、若しかして、『悪』認定されるんじゃないかって 思ってしまったことも、忘れてしまうとしよう。うん。]
いやあ、君達みたいに若くはないからなあ。 最近すっかり、ここのところが……、
( ゆらりと伸びた人差し指で 頭をこつ、こつ、叩き、 )
[巫山戯ているのか、本気なのか、 まったくもってわからないような調子で目を瞑れば 悩ましげに眉が八の字も描こうというもの。]
(>>83…彼には『見透かされていた』だろうけれどね!)
(93) 雨京 2016/06/27(Mon) 21時半頃
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… 。
偶然なのか、必然なのか、 どちらなのかは、 僕には"見通せない"けれども、
[>>84友人 と。 はっきり、明瞭、明晰に。 ゆられる、鼓膜にひびくおと。 菫が、心なしか咲った。 ]
うん、 嬉しいねえ。 『友人』 ——— いい響きだ。
[こくこく、と、何時もと同じ緩慢の首肯も、 そこに或る感情のように、力が籠っていたことを感じられるものはいるのか、居ないのか、分からないが、間延びした響きにも喜色のひとつは、間違いなく宿っていたのだった。] [ ———— そして、腕を擡げる。 ]
(94) 雨京 2016/06/27(Mon) 21時半頃
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( それを望むのであれば、"友人"のために ひとはだ脱ごうじゃあないか、と。 )
[同時に、彼は何を選ぶのか。] [同時に、彼はどの道を選択するのか。] [>>85見定めようと覗きこまれようものならば、 鏡のように磨かれた菫青石が反射をし返すことだろう。]
それでも。 どれだけ人が生き残っているかはしれないけれど、 そのままなら、今居る友人、知人、 ……、
それから、これから訪れるかも知れない、 本来君が戻れたかもしれない、そして、 "泥方ナツメ"として享受されるべきだった 「人間として」の平穏な生を喪わずに済むかもしれない。
逆に言えば、 ……これから君がそのままで居るなら、 棄てなければならないことも、あるかもしれない。
(95) 雨京 2016/06/27(Mon) 21時半頃
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( その覚悟は、"本当の意味で"出来ているのか。 )
[人間と、悪魔。
元々の生まれのその違いこそあっても……、 魂が何れだけ変容しようとも、 "しがない人間“だったころの魂にしがみついている、 所謂、「先輩」からの忠告、というところだろうか。
彼には、その顔が、その笑顔が。
( 『それって、“俺を殺すってこと”、かな?』 )
その問いににこり、と、嗤ったままの仕草が。 その天秤に、どう映るのかはわからない、けれども、だ。]
(96) 雨京 2016/06/27(Mon) 21時半頃
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何事にも、 等価交換の法則は付き纏うものだ。 何方にしても、ノーリスクとは行かないよ。 方法だけは、幾らでもあっても ――――、 …… なんせ、やったことも、見た事も無いからねえ。
[もう一度。] [足を、彼との一歩半の距離まで運ぶ。]
それでもやってみないと、どうなるかはわからないね。 "分離"か、"消滅"か、…君という、存在まで消えるかも。
(深淵を見るものは、常に、深淵に見詰められているのだ。その喩えで言うのならば、菫はその時、正義を見定める彼自身の、深淵の役割を担っていただろう。)
(97) 雨京 2016/06/27(Mon) 21時半頃
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[それから、 もう一歩踏み出した脚は、 そのまま、すれ違おうとする。]
…… ま、今直ぐ結論は出せとは言わないよ。 ただ、僕もやりたい事が出来て、ね。 どちらにしても、君に渡したいものがあるから、 今日の夜。 店の前にでも来ておくれよ。
[いやあ、剣呑な空気も、 真面目な話も長い間していたら疲れる年になってしまった。 今度はきっちり巫山戯たウィンクでも飛ばせば、 そのまま肩を叩いて、 ―――― 、
ひとり、 湖畔から辿れる清く浄された流に沿うように。 御渡の山のほうへ、消えて往こうとした。]*
(98) 雨京 2016/06/27(Mon) 21時半頃
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— 御渡湖 —
そうだねえ、 思い出に…、 過去に生き続けるのは亡霊だもの。 …… 僕は生きている「人間」だからね。
[>>90 「人らしい。」
何よりもの"褒め言葉"を前ににこりと微笑む。 (得体が知れないのも、違わないから仕方がない。)
月明かりを吸い込む宵闇が漣を打つのを、 静に見詰めていた。
彼女の語ることばを、ひとつ、ひとつ、 落ちる葉滴を一粒、一粒、 見逃さない、聞き逃さないように。]
(127) 雨京 2016/06/28(Tue) 18時頃
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妖怪も、悪魔も、 元を正せば、見方を変えれば 誰かの信じる神様にだったものだったり、 あるいは、なったりするものだよ。 紛い物かどうかは、見たものが決めることさ。
[言霊、という概念が日本には或るのだろう。 だから、そんな事を自分で言っちゃいけないよ、と。 手を伸ばせば、石よりもうんと柔らかい手触りがある。]
(どんな石片であっても、捜せば、 原始宗教が説くように、そこには魂があるものだ。 願いを掛ければ、某かは届くかもしれないでしょう。)
[>>91瞑られた瞼、震える口郭。 あやすように優しく髪を梳いてあげれば、 名残惜しさとは裏腹にさあ、っと、指は離れる。]
「神様」かどうか、もね。
(128) 雨京 2016/06/28(Tue) 18時頃
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[悪戯を、残す。]
———— 人は、大罪を背負うものだからな。
[無機物を神に祀り上げようとする強慾も、 神をも畏れざり、それよりも永くを生きる傲慢も。 今更……、今更、だ。]
( 短く、彼女の返事には、そう笑い返しておこう。 )
[ふ、と、緩い息を吐き出して、…瞬いて、 金睫があがり切らないうちに>>92伸びてくる人肌が、 指が、菫に飛び込んでくる。
丸く円を描く瞳水面は、 驚きの波紋を作ってから、それから、無邪気な童心に 決して、厭ではない苦色を浮べる大人のような顔をした。]
(129) 雨京 2016/06/28(Tue) 18時頃
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(仕方がないので、 金糸雀色の一房には甘んじて触れられよう。)
こりゃまた、一本取られたなあ……。 でも、どうだろう、最近忘れっぽいからな?
[そう言い乍らも、 ちらり、と、泥方君の方を見る。
二千年前に逢った悪魔の名前まで 律儀に覚えているくらいには、物覚えが良い事は 内緒の話だ。]
[一本を巻き返すように、その気なげの狂言で戯けて、肩を揺らす。出逢った「神」の名は忘れる気も、忘れられる気もしないのだから、意趣返しくらいは赦して貰おうか。]
( 視線を戻せば、晴れやかなる、澄水の声。>>92 )
(130) 雨京 2016/06/28(Tue) 18時頃
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…… 人間は、なんだかんだ。 植物のように柔く摘み取られもすれば、 植物のように強く根を張りをするものだから、
案外、神の手から土地を"盗んで"、 すぐに復興をも、するのかもしれないねえ。
[まあ、それは。 君の、―――― 君達次第だ、と。
「 楽しみにしているよ。 」
観察者は他人事ぶって、 広がる湖畔に再び訪れる日のことを遠く、 馳せるように、 …… また、水上に、月を、引いた。]*
(131) 雨京 2016/06/28(Tue) 18時半頃
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(睨みつける蛇の視線を、むしろ光栄とばかり、 蛙にはなれそうもない僕はにこりと流した。)
[ >>100善処しておくよ、と、告げて。 ]
…… そう、君の返事を楽しみにしておくよ。
(132) 雨京 2016/06/28(Tue) 22時半頃
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[のち。 御渡の山山のほうへと緩やかに坂を昇り始める。 この豊かな自然に触れるのも暫くは最後だろう。
これだけの事件が起きたということは、恐らく、 天津神の結界が解かれた後はきっと烏の目でも 光ることになるはずだ。
生憎、縛られることは、好きでは無い。 足跡を見つけられて、追い掛け回されることも、 同じく。(羽音が煩いのも、煩わしいだろう?) 暫くは、祖国へ帰るのも、悪くない。]
( だけれども、その前に。 )
(133) 雨京 2016/06/28(Tue) 22時半頃
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― 渡背山 ―
[渡背山の、廃れているのだろう参道を 久方に辿ってゆけばやがて見える、廃墟の名残。
燃え落ちた本殿の跡と、記憶を照らし合わせる。 そこは、古い、も、朽ちた、でもなく、 ただしく、原型もなにも、無かったのだ。
水と土の薫りを、寂寞の風が運んで過ぎ去って往く。]
(134) 雨京 2016/06/28(Tue) 22時半頃
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(近付けば、出迎えられたのは二体の石像。 神社の狛犬というものは、狛犬とは名ばかりで 正確には獅子と狛犬で成されているものだけれども、
時代に忘られたように、 そこには、>>108首なし騎士のように頭部の欠けた像。 それから、罅割れた犬の石像が、ひとつ。
ところどころ火の手から逃れた場所が苔むしている、 時代に置いていかれたような澄んだ気配に近付いて、 さっきそうしたように、狛犬の頭を撫でた。)
(135) 雨京 2016/06/28(Tue) 22時半頃
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うん、 これくらいなら、 摂理には反しないだろう?
[その、罅割れた表面は何も、変わらない。 何時か、この場所がそうであったように風化しそうな像の見目は何も変わらなかったけれど、僅かに掌に灯した紫光を細く、薄膜として、石像全体を包んでやれば、――――、……致命的な罅くらいは、直ったことだろう。]
( まあ、ちょっとした工作だ。 )
[ぽんぽん、と。] [狛犬の頭を撫でてやってから、もう、手遅れの、 抜け殻になっている片割れのほうを、緩慢に見遣る。 そちらには手折ってきた菫の一本を供えてやってから、 日本式に、手でも合わせておいた。]
(136) 雨京 2016/06/28(Tue) 22時半頃
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……… じゃあ、 "またね"。
(137) 雨京 2016/06/28(Tue) 22時半頃
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[それから。二体の石像と、 開けた空間を一周を見渡したのなら、 もう、用は無い。
余韻も、名残も、なく。 ただ、立つ鳥は、何れ枯れる軌跡だけを残して、 誰も居ない世界にひらり、悠然と手を振るう。]
[さて、それでは。 この街でのエピローグを終えに、 "店仕舞した"店へと、降りてゆこう。]*
(138) 雨京 2016/06/28(Tue) 22時半頃
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( いやいや、僕はね、 君たちのような囁きの真似事なんて出来ないよ。 だって、僕は人間なのだから。 悪魔へ、悪魔めいて、囁く。 そんな、悪魔よりも悪魔らしい所業なんて、
————— とんでもない。 )
(139) 雨京 2016/06/28(Tue) 23時頃
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— 夜 / Aqua Vitae —
[薄闇の広がる夜は、 ノクターンがよく似合う。
『生命の水』の名前を冠した店は、一週間前ならばとうに『Open』の札が掛かっている時間だったが、決戦前に『Close』を掛けた札は取り外されることも、気配もない。
けれども淡いライティングが、骨董めいた銀の窓淵から溢れている。妖精の光よりは人工的で、科学的なそれが、何よりも在籍の証明だった。]
( >>118 ドアノブを捻る音。軋む、木戸。 ベルが鳴り響いて来客を知らせようものなら、 カウンターに凭れた身を起こして、彼を出迎えた。 )
やあ、 …… 心は決まったかい?
(140) 雨京 2016/06/28(Tue) 23時頃
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[本当のところは決まっているのだろう、とは、思う。 けれども、それを選ぶことへの未練。心残り。覚悟。 そんなものを問うように、彼の瞳を覗き込みながら、 いつもの笑顔を浮べた。]
[そして、] [ルフナの茶葉から抽出したロイヤルミルクティーと、 チョコレートのジェラートでも出しながら 改めて。
(行儀も、マナーも見ない振りをして。 カウンターに肘をつけば、長い指指を重ね合わせる。 その組み手の奥で、金糸は空調にゆられ、) [ 問おう。 ]*
(141) 雨京 2016/06/28(Tue) 23時頃
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─ Aqua Vitae ─
(ここは、 神殿のように清らかではない。 神域のように、静かでもない。
けれども、数々の錬金術士達の智慧の水が集う、 結晶達が瓶詰めされて並んでいる。 彼の、厭うかもしれない水の薫が立ち並んでいる。
そういう意味では、 ここも。 あの神社がそうであったように、 この調度品たちがそうであるように、 ある意味では此処もまた、時代に取り残されて 時に置いてかれた場所とも言えるだろう。)
(148) 雨京 2016/06/29(Wed) 06時半頃
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──── お帰り。
[ゆらりと身を起こして、 (2度ある事は3度ある、という。) 見方を変えれば正解でもありそうな、その挨拶には 今度は、瞬きの間も無く、さらりと迎え入れた。
呟きであっても、全体で15席にも満たない、 (それが埋まることもそうないような、) そう広くはない店内だ。
遠いいつかを思い出す余裕さえあるような、懐かしささえ感じる響きに、追想を重ねる吐息もまた。「友人」の耳を、震わせたかもしれない。]
(149) 雨京 2016/06/29(Wed) 06時半頃
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[>>145 長いカウンターチェアの脚が木床を引っ掻けば、 心地の悪くはないノイズが耳に残った。 絡めた指先を忙しなく、握り、離し、また、握り。
数度を繰り返してから、瞬きを齎す金睫。 儀式とも、問いかけへの促しともとれるその所作は、 彼の感じたとおり、煌を違えていたのだ。
赤みがかるアイオライトは、 彼の想起する、名も無き、“私”の貌でも、 あの時、あの時代、相対したときの、“私”でもなく、 ただ、…君の天秤を貰い受けたかのような、そんな。]
(でも、そういう目の前の君も、珍しくも、 凪いだ水面めいた笑顔を浮かべているじゃないか。)
(150) 雨京 2016/06/29(Wed) 06時半頃
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[けれども、>>146 「約束通り」ご褒美を出してあげもすると、 それも崩れて、見目の通りの年相応に落ち着く。
予想通りの溢れた喜色に緊張感はまったく無くなって、それこそアイスのように儚く消えてゆくわけだけれど、それでこそ、───「ナツメくんらしい」。]
[うん、うん、 2度ほど首肯してから、首位置を正す。 チョコレートの色よりも深い闇色に潜らせて、 銀のスプーンが次に運ばれる間に溢れた音色を拾う。]
[最後まで語らいを聞いてから、] [もうひとつ、深く、頷きを交わした。]
(151) 雨京 2016/06/29(Wed) 06時半頃
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[擡げる菫。]
そりゃあ、人間の器に、悪魔の魂でしょう。
容量が違い過ぎれば、 着ている服が小さいと窮屈なように 身を持て余しもしてしまうよ。
──── それで、君は、
[本当にそれでいいのかい、とも。 分かたれ、何処へゆくのだろうね、とも。
諄い確認や、揶揄いのたぐいではない、 もっと別の何かをこぼし掛けて、微笑んだ。]
いや、やめておこう。
(152) 雨京 2016/06/29(Wed) 06時半頃
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[菫の天秤がゆれれば、天秤を消した黒曜が、鏡を磨いたかのように此方をみている。今迄と立場が逆転したようで────、ああ、これじゃあまったく、私が、…僕が悪魔のようだけれども、]
( 笑顔のまま、沈黙を挟み、 )
最後にひとつ、聞いてもいいかい?
[銀の匙が掬うものがなくなった頃合い、口を開けば、]
(153) 雨京 2016/06/29(Wed) 06時半頃
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──── 今の僕は、君から見て、「どうかな」。
[ 悪か、正義か。聞き納めておこうかな。 ]*
(154) 雨京 2016/06/29(Wed) 06時半頃
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確かに、 普通の人間だったら君の魂だけでも 堪えるのかもしれないねえ。
それ以上があるのかは分からないけれど。
…まあ、また見つからなければ、 泣きつきに来てもいいんだよ。 話くらいは、聞いてあげよう。
[その時僕は、 何処にいるのかはわからないけれども、 そもそも、まだ僕が僕であるか。 輪廻から外れない、輪に囚われたままかというのは 脇に置いといて、だ。
茶化た響きは、空空と謳う。
硝子の器と、銀の匙がかち合う端音に、>>158 こちらまで、風鈴の音色めいた涼やかさを覚えた。]
(170) 雨京 2016/06/29(Wed) 23時半頃
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[くつくつ、]
[彼が、彼である証拠のような喉鳴りの声もこれで暫くは聞納めかなと思うと、名残惜しいものは、ないと言えば、うん、嘘だ。
久方ぶりの記念すべき再会は、 そうして、祝すべき友人となった彼との再会は、 人にとっても短ければ僕の、そして彼らのようなものには更に、短いもので────、]
( けれど、同時に、 彼は人という存在を取り戻す権利がある。 そして、悩める子羊を助けたいと思うように、 未練を、そして決意を下した友人の力になりたい、 そう思うのは、“人として”当然の感情だろう? )
(171) 雨京 2016/06/29(Wed) 23時半頃
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[だから。] [その決断には、間髪を挟むことも、ない。] [その代わり、ひとつを最後に問うことにしたのだ。]
( うまく分離できれば、彼は、 消えずに済むかもしれない。
けれど、失敗どころか、 分離方法を謝れば、「どうなるか保証はない。」
そんな賭けを分かった上で、自分の興味を優先する問いを投げかけるのは、少々以上の罪に問われてもしかなかったかもしれないけれど、)
[真に悪たる悪人は、錬金術士足りえない。だから、如何しても、──その、正義の悪魔さんに聞いてみたかったのだ。]
(172) 雨京 2016/06/29(Wed) 23時半頃
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(答えの返事は、)
…… 良かったよ。
( ふ、 )
[酷く、安堵したかのように崩された相好は、 けれど直ぐに道化を帯びて、『知ってたけどね!』と、菫色の天秤はかくも、雨時の紫陽花色の天硝子に傘を被されたかのように見えなくなり、色彩をがらりと変えるのだ。]
[屈託なく笑う彼の隙間に 物珍しい寂寞のいろはもしも覗こうものならば、 寂しい?なんて。
にこやかを気取った揶揄もできたのだろうけれど、]
(173) 雨京 2016/06/29(Wed) 23時半頃
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[促すは、実に、 終わりのように静謐に。 一点で留まる黒の双眸を見つめ返す 蝋燭を吹き消したかのような哀愁は、ほんの一秒。 すぐにまた、硝子は煙に曇り始めて──。
台座に嵌められ、 タイを飾っていた手持ち最後の『赤い石』を 結び目を解くように、握って、彼のもとへ翳した。]
──── 目を瞑ってくれるかい。
(174) 雨京 2016/06/29(Wed) 23時半頃
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[促すは、実に、 終わりのように静謐に。 一点で留まる黒の双眸を見つめ返す 蝋燭を吹き消したかのような哀愁は、ほんの一秒。 すぐにまた、硝子は煙に曇り始めて──。
台座に嵌められ、 タイを飾っていた手持ち最後の『赤い石』を 結び目を解くように、握って、彼のもとへ翳した。]
──── 目を瞑ってくれるかい。
(所謂、 アニマとアニムスの分離のようなものだ。 結合が出来れば、原理としては解体もできる。 けれども、それをより確実にする為に──。)
(175) 雨京 2016/06/29(Wed) 23時半頃
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[frugativi et appellavi]
( 何某かの言葉に口を動かせば、 店内を埋め尽くすような紫光が破裂した。 )
[彼の悪魔の魂を『盗み』、ヘルメスの力を借りて『魂の導き手』として赤い石の方へと引き寄せる。上手く往けば、それと結びついて“肉体生成”が行われたかもしれないが、]
[────禁忌にも近い行いが出来るかは、次瞬。]*
(176) 雨京 2016/06/29(Wed) 23時半頃
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─ After Story ─
[あれから、歳月が、幾許か過ぎた。]
[相変わらず人間にとっては早く、 人為らざる存在にとっては、遅い。 付喪神にとっては、…さあ、どうかなあ。]
( ん? じゃあ、僕にとっては、って? そうだなあ、普通かなあ。 )
[嘗て、辿った足跡を廻るように異国の、 僕にとっては故郷の土を踏み帰ったのは、 荒れ果てた街が復興してからのことだった。]
(181) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時頃
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[最後見た、瓦礫と廃屋。 血と肉溜まりで塗れていた御渡の地はすっかり、 そう、すっかり様変わりしていたものだ。 (僕は何も変わっては、居ないのに。)]
── やあ、 10年で本当に此処まで立て直したんだ。 科学のチカラって、すごいねえ。相変わらず。
[腕を広げながらも上機嫌で、ヒュウ、っと 口笛を高鳴らせたなら静寂の湖が風に揺れた。
>>119運ばれてきたのは、小波だけではない。 何処からか、レクイエムにも似た儚い笛の音の残滓が空に融け、漣、かき消えて往く。]
(182) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時頃
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[すれ違う、月を想わせる女性は、 “あの時”よりも大人びた顔立ちをしていた。
ふと、その横にいる 満月のような金の瞳とかち合ったものだから、 10年前と変わらない微笑みを返しておこう。]
(183) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時頃
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[そのまま、通り過ぎて行き、 聳え立つ赤白の塔の袂で額に添えて仰ぎ見る。 明星は幸か不幸か、残念ながら輝いてはいない。 やや、3色目の錆色が目立つ。それだけだ。
焼け焦げた炭花もすっかり植え替えられてしまった 遊歩道を辿ってゆけば、ふと、うら若いカップルのお話が耳を過ぎて行く。]
「ねえ、こんな話知ってる? 口裂けならぬ、口裂け男。」
「──ああ、“くちさけ”だろ?」
[きゃあきゃあ騒ぐ男女、いやいや微笑ましいねえ。 何処となく、口元にガーゼを貼った彼を思い出しながらも、そのまま道は商店街を通り過ぎ、やがては大半がシャッターの閉まった繁華街へと入る。昼空には、電光形はまだ早いか。]
(184) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時頃
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[── 音匣、のあった場所の前で漸く足を止めた。]
[けれど、それも移ろいゆく陽炎のように。 玉響にも満たない時間を超えたのなら、また、ふたたび、短い距離を歩く。
すぐに最果て。 街の奥地まで辿り着いたところで、『生命の水』の看板があったところを、さっきよりも長く──、眇め、眺めてから、]
(185) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時頃
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[これまた、 かつてと変わらないロイヤルブルーを翻す。]
(そのまま、向かうさきは ────渡背の山。)*
(186) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時頃
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── 渡背山 ──
(山の神様への捧げ物は甘いもの。 特に羊羹が良いと、いつの間にか流れる噂を聞いた。)
[宵に差し掛かる頃合いか。 片手に栗羊羹の包を提げて罅割れ、朽ちの増した、 苔生す石畳の参道を登りきる。
澄んだせせらぎを頼りに境界を超えた瞬間、だ。 >>142拡がるのは、紫、紫、紫────。
あの日置き去りにしてきた摘草が殖えたかのような、 菫、紫陽花、竜胆、露草、それらが一同に月を見上げていた。]
(196) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時半頃
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( それは、彼女を甘やかす 紫の群れに呼ばれたかのように、 )
[丸めては、 金の睫毛は弱ったような、困ったかのような、 何とも言い難い八の字を描きながらも、一歩進む。
ぽっかりと空いた社跡は、すっかり花々の遺跡になっている。踏まないように難儀しながらも、土を踏む音は>>143甘薫に囲まれ、花の座に或るひとつの影のもとへと、近付いて往く。]
( その側へと近寄れば、 月から月色が、 夜色を隠す影になっただろう。 )
(197) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時半頃
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… やあ、 ── 「この間ぶり」。
元気だったかい、寂しかった? いや、それとも忘れられてないだろうな?
(僕は君を忘れないけれど、君はどうなのだろう。) (なんて、悪戯めいた喉鳴りは、くすくす、と、)
(198) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時半頃
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── 待たせたかな、と、 思うのは僕の自惚れかな。
── … 戻ってきたよ。
[がさり、と、身体を折って、腕を伸ばせば、 見下ろした彼女へと「お供え物」を渡そうか。]
(199) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時半頃
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… ただいま。
(可愛らしい、仔犬の頭を10年越しに、撫でた。)
(202) 雨京 2016/06/30(Thu) 00時半頃
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