180 FESを迎えし戦場-漆黒たる年代記-
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― 館内 / 廊下 >>0:@33>>0:302―
ルーカス…胸赤鳥《ロビン》……
[名乗られた2人?の名前を繰り返す。 現在の自分では、何をするにしても太刀打ちできはしないであろう相手だ。 規格外だろうが悪意だろうが、その点では変わらない。 それでも――…]
どんな手段を用いても、たとえ見苦しく足掻く事になろうとも……自分の背負う正義も罪も貫き通す。 それが帝舎斉花の……セイクリッド・レティーシャの、自分に定めた規律《ルール》だわ。
[名乗りも交えて言い放ち、]
――……元勇者、舐めんなよ。
[捨て台詞を残し、その場を去った。**]
(8) 2014/06/07(Sat) 01時頃
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― 館 / 廊下 → 食堂 ―
[何故わざわざ窓から飛び立つのか>>10と言いたくなったが、《悪意》などと一緒に廊下を歩いて食堂に向かうというのも厭だったので堪えた。]
(ひー、ふー、みー……)
[ソフィアの説明を聞き流しながら、この場に集った面々の人数を数える。 人数と言っても、人外も混ざっているのだろうが。]
(25) 2014/06/07(Sat) 01時頃
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― 食堂 ―
(……思ったより少ないわね。 もっと居る方がむしろ引っ掻き回しやすいのだけれど。)
[この先どう立ち回るか――《聖火の勇者-ホーリーブレイズ-》は思考を巡らせる。]
(*5) 2014/06/07(Sat) 01時半頃
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― 食堂 ―
……セイカ。帝舎、斉花。
[腕を組んだまま、騎士の提案>>39に従い名を名乗る。 ここでは勇者としての名は告げず。]
生憎。生憎なんだけど。 私が守りたい世界は一つだけよ。
[全ての世界を救うべく熱くなった>>14アルフレッド・ダンデライオンという中年とは対照的に、淡々と言い放つ。 目に留まる全てを救う《HERO》となる事を自ら望み実現した男とは違い、自分は飽く迄も「あの世界」の勇者に過ぎない。]
利害が一致する内は協力しても構わないケド。 基本的には好きにさせて貰うわ。
[言い捨てて、食堂を後にする。]
(135) 2014/06/07(Sat) 15時半頃
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――…ちッ、
[緋き魔皇の声が先程から耳に触る。 原理は解らないが、自身にも"資格">>*6があるという事なのだろう。 非常に気に入らないが、文句を言ってどうこうなる物でもない。]
先に言っておく。言っておくわ。 貴方たちが何処の世界を如何してくれようが、私には関係無い。好きにすればいい。
けれど――、
(*11) 2014/06/07(Sat) 15時半頃
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《私の世界-セイカノセカイ-》に手を出したなら。
如何なる手段を使おうと。 如何なる犠牲を払おうと。
《必殺-カナラズコロス-》。
[勇者の殺気――かつて彼女自身が《勇気》と称したそれは、言葉と共に伝播するだろう。]
(*12) 2014/06/07(Sat) 16時頃
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― → 移動中 ―
┗┫┯┓╂┥┿┨ ′ー現せよ
[歩きながら星式――星を動かす命令-コマンド-とも言えるそれを紡ぐ。 しかし、何も出なかった。]
……やっぱりダメね。予想通りだけれど。
[現状における、自身の戦力を把握する。]
[運命の未観測たる空白に付け込んで、"創造"上の設定をごり押しで"創造"する救済者《エピカルディス》の力は、かつて自分が喚ばれた世界から与えられた力。 故に、あの世界以外では扱えない。]
[その力をベースに構成した"勇者システム"による戦闘能力も凍結中。]
[星式も今試した通りだ。あれもそもそも、あの世界用にチューニングした制架式-セイカシキ-無くしては人間の自分には扱えない。]
(145) 2014/06/07(Sat) 16時半頃
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つまり――本当にただの女子高生なう。
[まあ、それならそれで仕方無い。 やれるようにやるしか無いのだから。]
(146) 2014/06/07(Sat) 16時半頃
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― 館内 → バルコニー ―
……何かしら、あれ。
[館の庭を見渡せるバルコニーからは、巨大な物体もまたよく見える。>>0:98]
――……? 今、少し……
[動いた……?>>119]
(147) 2014/06/07(Sat) 16時半頃
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― バルコニー ―
――…へぁ?
[館の外に見える巨大な物体に気を取られていると、背後から声をかけられた。>>159]
ちょ、え ええー……
[子供がゾンビの群れを引き連れている。]
……
…………
またゾンビか!!!
[デジャヴなんて物ではない。 ゾンビの群れの中を駆け回った記憶がはっきり蘇る。 逃げ回ったのではなく群れの中を突き進んだのだが、その時は頼れる仲間がいてゾンビを蹴散らしてくれていた。]
(173) 2014/06/07(Sat) 20時頃
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[しかし、今は独り。 現在の自分が戦えない事はつい先程確認したばかりである。]
……こ、こっちくんな!! そいつら連れてどっか行きなさい!! 行けったら!!
[巻き込むんじゃない、とばかりに声を張り上げた。]
――……?
[その少年の姿に、どことなく見覚えのあるような気がして戸惑いながら。]
(174) 2014/06/07(Sat) 20時頃
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――…本能なんかに頼るほど薄っぺらい生き方してないけど。 『アレ』ね……『アレ』でしょう? 勿論わかってるわよ。 こんな悪趣味な遊戯-ゲーム-なんて、『アレ』に比べたら脇道も良い所だわ。
[その口調には苛立ちも混ざる。 余計なエネミーが蔓延してしまったせいで、自由に力を使えない自分からすると『アレ』を捜すのも難しくなってしまった。]
(*17) 2014/06/07(Sat) 20時半頃
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ああっ、中途半端にまた……! 全部持って行きなさいよ……!!
[二手に分かれようと群れは群れ。 ゾンビの群れの圧力により、あっさりとガラス戸が割られてしまう。 逃げろと言われても、入口を制圧されてしまってはバルコニーから逃げられる先など無い。]
ていうか、なんでゾンビ…… あの世界に出たのと一緒……? だとしたら、なんで今更…… そもそもあの世界は今は――……
[疑問を抱けど、手立てが無い事に変わりは無い。 バルコニーの端へ追い詰められる。]
(181) 2014/06/07(Sat) 21時頃
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[ パ ァ ン! ]
(197) 2014/06/07(Sat) 21時半頃
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――え?
[少年の振るった腕がゾンビを散らす音を聞く。>>191]
……い、良いわ。良いわね! その調子でこいつらどうにかして――……
[ぺちん >>192]
……、…………
(198) 2014/06/07(Sat) 21時半頃
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お莫迦あああああああああ!!?
[結局こちら側に来られ>>194、分割されていたゾンビもまた元の数。 そんなおよそ絶望的なシチュエーションの2人に、かけられる声。>>190]
……!? え、ええ、困ってる。困ってるわ。
[すり抜けてきた彼は、食堂に集ったときに見覚えはある。]
何とかしてもらえるならありがたいわね……!!
[一箇所に、と少年に言う>>196のを聞き、自身も動ける範囲でゾンビを誘導しようとしてみた。]
(199) 2014/06/07(Sat) 21時半頃
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― バルコニー ―
わ ぷ…っ ……、
[眩い光>>203に、目を瞑る。]
一体なに…なにを……
[光が収束したのを瞼越しに感じると、その光景に唖然とする。 破壊の跡は無く、元通りのバルコニー。]
書き換え? 書き換えた……? 現実を書き換えたと……そういう事?
(210) 2014/06/07(Sat) 21時半頃
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― バルコニー ―
[確信がある訳でも無いけれど、と前置きして少年>>213に頷く。]
『破壊した』形跡も無ければ、ガラス戸を見るにただ『消した』訳でもない。
『戻した』可能性も有るけれど、さっきゾンビを手で叩いた貴方の手は汚れたまま。
なら『上書き』が妥当…妥当じゃないかしら。 違う?
(220) 2014/06/07(Sat) 22時頃
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その手近づけないでね。汚いから。
[手元を確認する少年>>224に言って、]
めちゃくちゃ凄いわよ。 私が驚いたんだからめちゃくちゃ凄いに決まってるじゃない。
[連発できない、という制限はあるとの事だが、それを差し引いても。 使える世界と用途が限定される、自分の救済者《エピカルディス》>>145の上位互換とさえ言えるのではないか。]
……さっきの貴方の力も気になるのだけど。 ぺちん、じゃなくて、パァンの方。
[ゾンビを倒すくらいは、この館に招かれた者の大半ができるのかも知れないが。 それ以上に……見覚えがある気のする光だった。]
(229) 2014/06/07(Sat) 22時頃
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― バルコニー>>232 ―
自覚無いクチなのね…… ――って、ちょっと! やめ、やめなさいって!!
[こんなふざけた遣り取りにも覚えがあって。 目の前の少年に対する疑問はますます募るばかりだ。 というか、一見は「少女」と見紛うような容姿の彼を自然に「少年」と認識している時点で何かおかしいと感じる。]
[その少年は、かつてセイクリッド・レティーシャと共に戦った仲間――医術天使エリクシエルの転生体なのだからその感覚は正しいのだが、転生した後の彼と斉花は面識が無かったから気付く事が出来ないのだが。]
貴方――…どこ出身?
[故に、見様によっては遠回りでしかない問いをかける。]
(239) 2014/06/07(Sat) 22時半頃
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― バルコニー>>233>>240 ―
気力ソースって一番どうにでもなる気がするけどね。
[とはいえ、第三者から見る程には便利でないとうのもあるだろう、と納得はする。]
うっわあ……うっわあ。
[不安を煽る表現と共に、すごく怪しい錠剤を差し出された。 貰える物は貰っておく主義>>0:281なので受け取りはするが。]
(243) 2014/06/07(Sat) 23時頃
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……っと、そうね。私もまだだったわ。 助けてくれてありがとう。
食堂で言った時に居たかしら……? 私はセイカ。帝舎斉花。
[カリュクスに続き、名乗りながら礼を言っておく。]
(248) 2014/06/07(Sat) 23時頃
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レティーシャは、セシルに話の続きを促した。
2014/06/07(Sat) 23時頃
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― バルコニー>>249 ―
――……なん…ですって?
[カリュクスが告げた地名に、一瞬、頭が白くなった。]
……、……
[カリュクスへと手を伸ばす。殆ど胸倉を掴もうかという勢いで。]
幾つか。幾つか答えて頂戴。
その自治区に有名な公園はある? 王都はある? 国王はどんな奴? 王都で一番美味しいシュークリームの店は?
[冷静さを失っているのは、見たまま明らかだろう。]
(258) 2014/06/07(Sat) 23時頃
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――空。空に輝く天体の名前は?
(260) 2014/06/07(Sat) 23時頃
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レティーシャは、カリュクスに話の続きを促した。
2014/06/07(Sat) 23時半頃
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― バルコニー>>267>>268 ―
[金火を眼に宿し、カリュクスの回答を黙って聞いていた。 最後、太陽《シメオン》と月《セレスト》と聞けば、]
――……わかった。わかったわ。
[胸倉掴んでいたカリュクスの身を突き飛ばす。]
――…ク、
ふふっ
そう……やっぱりそうだったんだ……
[少女の瞳からは、涙が零れていた。]
(287) 2014/06/08(Sun) 00時頃
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……救われる《√》-ルート-も、ちゃんと有ったんだ。
(288) 2014/06/08(Sun) 00時頃
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[運命と言う大樹の枝葉、幾重にも分かたれるそれ。>>0:24]
[例えば、"救われた"世界と"救われなかった"世界があったとして。]
[その隣り合う枝葉の分岐点となり得たのは、果たして如何なる要素だろうか。 今となっては知る由も無く。]
(289) 2014/06/08(Sun) 00時頃
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――……私の子に。
《私の世界-セイカノセカイ-》に害が及ばない内は下らないFES-ゲーム-なんて捨て置くつもりだったけれど。
……気が変わったわ。
[ゆらり、踵を返してその場を去ろうとする。 狂気を宿したその瞳は、既にカリュクスの事を映していなかった。]
(290) 2014/06/08(Sun) 00時頃
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― バルコニー>>297 ―
――…邪魔するの?
[肩を掴まれる。その手を鬱陶しそうに見遣り、制服の下をまさぐる。 緩慢な動きで取り出された手には、短剣が握られていた。
武器を隠し持っていることくらいは珍しいことではない。>>233 それは、かつて『救えなかった世界』で友人から"おまもり"として預かった物だ。]
……、……
[カリュクスへと向き直る顔には表情が無く。 淡々と、何でもない事のように、手にした短剣をカリュクスの腹に突き入れようとしたが――]
(305) 2014/06/08(Sun) 00時半頃
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[「落ち着け」との言葉>>301に、その手が止まる。]
――ええ。 できる限りの事をする…した…… 1000年先に向けて策を巡らせて、眼が覚めてからも足掻きに足掻いて。 数多の犠牲を払って。 それでも……それでも、
[終焉《ZERO》は、避けられなかった。]
(306) 2014/06/08(Sun) 00時半頃
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……セイクリッド・レティーシャ。 そう呼ばれていた事もあるわね。
[人であるまま狂いつつある元勇者は、聖性を冠するかつての名を告げる。 救えなかった世界、やり直したい過去に縋るように。]
(*23) 2014/06/08(Sun) 00時半頃
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――、ッ!!
[カリュクスの言葉>>311に、奥歯を噛む。]
なにも…… なんっにも知らないくせに!! 貴方が一体何をしてくれるって言うのよ!!
[カリュクスが、かつての仲間の魂を宿す存在だと言う事に気付いていれば――或いは、その優しさは彼女の救いとなったのかもしれない。 かつて、見知らぬ世界に迷い込んだ自分を支えてくれたエリクシエルの面影を感じ取る事ができていれば、狂おうとしている彼女の、ストッパー>>301となれたのかも。]
[けれど、冷静さを失っている彼女がそれに気付けよう筈も無かった。]
……、うるさい! うるさいのよッ!!
[今度こそ、手にした短剣は突き出される。]
(319) 2014/06/08(Sun) 01時頃
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― バルコニー>>328 ―
……はァ…はァ 、…ッ!
[怒りと興奮、人の肉を割く軽運動に息を荒げながら、カリュクスを突き刺した短剣を引き抜く。 血に塗れた刃と、膝をつく彼を交互に見て、]
――ッ、
[それ以上の言葉をかける事無く、その場を立ち去った。]
(334) 2014/06/08(Sun) 01時頃
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― バルコニー → 廊下 ―
[カリュクスを刺したその足で、館内の廊下を歩く。]
『Grrrrr......!!』
『Uh hhhaaaaaaaaaa......!!』
[やがて、彼が心配した>>311ように、館内に蔓延る闇の眷属、異形と遭遇した。]
[今、この時点において。 帝舎斉花は手にした短剣―― 一人の少年すら殺し切れないそれ以外には何の武力も持たない女子高生に過ぎない。]
[されど、]
(365) 2014/06/08(Sun) 02時半頃
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――…邪魔よ。
[殺気。普通の人間でも持てる"感情"が、並ではあり得ぬ程に一瞬で膨れ上がる。]
『Gya aaaaa...』
『Piggyyyyyyyyy......』
[死を恐れる機構など備わっていないはずの異形すらも、その圧で退けながら。 斉花は長い廊下を進み、一つの扉の前で立ち止まった。]
[躊躇も無くその扉を開く。 先に広がるのは――……]
(366) 2014/06/08(Sun) 02時半頃
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― → HF: 帝舎斉花の世界-セイカノセカイ- ―
[主を迎え入れたその世界-ハコニワ-は、ドーム球場一個分程度の容積しか持たない。]
[空に浮かぶ天体は無く、星と呼べるのは足元に広がる限られた地面のみ。]
[夜しかないその世界を照らすのは、金の焔を灯して燃える7つの石のみ。]
[数多の世界の中でも格別に狭く歪なここは、《救えなかった世界》の成れの果て。]
[最後に残ったごくごく僅かな欠片と核-コア-を継ぎ接ぎして形作った、元勇者の箱庭。]
[今は43(0..100)x1人の住人が住んでいる。]
[彼らは食事を摂らないし、言葉を喋る事も無い。眠りもせずにただその辺を彷徨いつづけるだけだ。]
[よく見れば、その頭には貌も無かった。]
(378) 2014/06/08(Sun) 03時半頃
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[住人のうち、1人の形が急に崩れた。]
[もう1人、彷徨っていた住人が急に転び、そのまま動かなくなった。すぐに地面の染みへと変わる。]
[気付くと世界のどこか、地面が蠢く。]
[2人の住人がひり出され、プラスマイナスゼロだ。]
[ゴーン、ゴーンと鐘が二度鳴った。]
[繰り返される光景は、幾多の世界にFESが迫ろうと変わらない。]
[いつだって、帝舎斉花の世界-セイカノセカイ-は変わらない。]
(379) 2014/06/08(Sun) 03時半頃
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……、……
[小さな世界の中央、ぽつりと置かれた椅子に斉花は腰を落とす。]
[世界を救えなかった時、元々異世界の住人だった自分だけが生き残った。生き残ってしまった。 元居た世界――新川県御嶽市に戻ってからも、最後に創ったこの箱庭には毎日欠かさず訪れている。 救えなかった罪を、悔いるために。]
[セイクリッドレティーシャの罪の象徴たるこの世界は、帝舎斉花が死ねば観測する者が不在となって廃棄される短い世界だ。]
[帝舎斉花は、寿命を迎えるまで一つの世界を守れなかった罪を抱えながら、この世界と共に朽ちる最期を迎えるつもりでいた。]
[けれど。カリュクスとの遭遇によって。 世界が滅ばない《√》が在り得た事を知ってしまった。 ならば――]
(380) 2014/06/08(Sun) 03時半頃
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『アレ』さえ手にすれば…この世界を生き返らせる事だって――……
[如何なる犠牲を払っても。 如何なる物を犠牲としても。 それは、《世界を救えなかった勇者-Lost Brave-》が動く理由足り得よう。]
(381) 2014/06/08(Sun) 03時半頃
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┗┫┗┨┳┥ @たれ
[星式――この箱庭に於いては有効なそれを紡ぐと、この世界の光源、金色の焔を纏う七石のうち二つが斉花の手元へと飛んでくる。]
――……、ッ
[その石のうち一つを手で掴む。 肉が焼ける音と匂いにも構わず、それを口に運び――]
、ッ あ
[呑み込んだ。]
(382) 2014/06/08(Sun) 04時頃
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あ┗┓ああ ┝┓゛あ うああ┗┓┗┓あああ!!!
[身を内側から灼かれる苦痛にのた打ち回る。 落ち着くまで10分以上の間、独りの世界に絶叫が響いた。]
う が、 ああああ…… ハ、 ァ、
[どうにか一つを自分の腹に抱え終えたところで、すぐさまもう一つを掴んで、やはり呑み込んだ。]
―――――……!!!
(383) 2014/06/08(Sun) 04時頃
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[自身の振るえる力はこの世界に依存する性質の物。 故に、ここの外……館や他の世界では雑魚相手にも逃げ惑う事しかできない。]
なら……ならば、よ。
自分の中に世界を宿してしまえば良いじゃない……!
[世界の核-コア-の一部がただの女子高生の身に定着するまで、苦しみは続く。**]
(384) 2014/06/08(Sun) 04時頃
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うるっっ さいのよ……!!! 人が苦しみに耐えてるってのに、さっきからうるさいったら!!! 集中が…ッ、 散るでしょうが……!!!
30分間黙ってろ!!!
[苦痛の色が混ざった声も横暴だった。**]
(*31) 2014/06/08(Sun) 04時頃
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― → 厨房 ―
[食堂の隣、厨房の端に設置された大き目の冷蔵庫。 その扉が内側から開く。]
――……、いや。いやいや。
[開いた冷蔵庫の中には、斉花の姿。 自分の世界-セイカノセカイ-から館に戻って来るに辺り、何処に繋がるかは運任せだった。 しかし、]
……なんでこんなとこにまで口があるのよ。
[あるものはある>>@26、なので文句を言っても仕方ない事ではあるのだが。]
(445) 2014/06/08(Sun) 21時半頃
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[ぴょん、と冷蔵庫から飛び降りて扉を閉じる。]
……のどが。のどが乾いた。
[何か飲みたい。そう思いながらもう一度冷蔵庫を開く――今度は何の変哲も無い冷蔵庫だった。 オレンジジュースの瓶を取り、蓋を開けてそのまま口へと流し込む。]
――……んっ くっ ……ぷはっ
[飲み終え、空になった瓶をそこらへ投げ捨てた。 ぱりーん、とガラスの割れる音が隣の食堂まで響くか。]
(446) 2014/06/08(Sun) 21時半頃
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― 厨房>>449 ―
……レティーシャと言えばレティーシャだけど。
[目の前の騎士が口にしたのはどうも『セイクリッド・レティーシャ』の事ではなさそうだ。]
セイカ。帝舎斉花。 あなたは…シャルニグ・ライトニングさん、だったかしら?
[先程食堂に集まっていた皆に対して自己紹介を提唱した時の名乗りは記憶していた。]
(451) 2014/06/08(Sun) 22時頃
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バケモノがそこらを暴れまわるような状況でお行儀なんか気にしても仕方ないでしょうに。
[言いながら、調理台の端、汚れていない場所を見つけて座る。 行儀悪く脚を組んで、]
で。食堂のドンパチは? 終わったのかしら?
(452) 2014/06/08(Sun) 22時頃
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奇遇ね。奇遇だわ。 私にも、見た目と名前だけはあなたそっくりな知り合いが居たわね。 隙あらば人の胸ばっかみてるエロ騎士が。
[言いながら、自然な動作で近くに有った包丁を取る。]
ふぅん……強いのね、貴方。
[何でもない事のように、硝子を拾い集めるライトニングへと包丁を投げ付けた。 か弱い少女が投じたにしては凄まじい速度で、刃がライトニングへと迫る――!!]
(459) 2014/06/08(Sun) 22時頃
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― 厨房>>462 ―
[叩き落とされた包丁が、からん、と床を鳴らす。 その音>>460は隣の食堂に姿を現した冥王にも届いたか。]
……お見事。お見事ね。 どうなってるの、その槍。
[槍が勝手に動いて包丁を叩き落とすのを見届けて、ぱちぱちと手を鳴らす。]
うん? ああ、勘違いしないで頂戴ね。 私が本気で不意打ちするなら――一撃必殺、《必殺-カナラズコロス-》それでしか有り得ないんだから。
[視線を向けられても調子を変える事無く、ライトニングに相対する。]
いや、ちょっとね。ちょっとだけ気になったのよ。
(466) 2014/06/08(Sun) 22時半頃
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……強いあなたが、こんな所で硝子を拾ってる場合なのかしら、って。 まるで……まるで何かから逃げているような。 そんな弱々しさを感じちゃってね?
[それは、ライトニング自身が感じたばかりの弱さ>>444を突こうとしているかのような言葉。]
私、こう見えて他人のそういうのに敏感だから。 そしたら、つい。 ついつい、ちょっかいかけたくなっちゃった。
[にっこりと、まるで聖女のような笑みをうかべた。]
(467) 2014/06/08(Sun) 22時半頃
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― 厨房>>475 ―
その槍が、ね…ふゥん――……
[『グングニル』というらしきその槍を見た。 かつて《聖火の勇者-ホーリーブレイズ-》の相棒だった剣の事を思い出しながら。]
……ああ、成程。そういうクチか。
[自らを弱い存在と称するのには、一つ頷いた。]
何故ここに呼ばれたのか分からない? 違う。違うわね。 あなたの様な存在こそが、このFES-ゲーム-の鍵…… この館の主からしたら主賓ともいうべきものなのだから。
(488) 2014/06/08(Sun) 23時頃
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― 厨房>>496 ―
――……私の眼には英雄に交じって同数程度の梟雄が入り込んでるようにしか見えないのだけれど。
[肩を竦め、]
そんな混沌-カオス-において、実力がどうのとかには意味なんて無いのよ。 あなたが"視られてる"のは、これから"向き合える"かどうか。
[ライトニングの言葉に、クッ、と笑って、]
扉ならそこにあるわよ。
[指さしたのは冷蔵庫だった。]
(499) 2014/06/08(Sun) 23時半頃
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|
私さっきそこから出てきたからね。 今日、他にも幾つかの扉は見てきたけど、その冷蔵庫が多分もっとも柔軟な口じゃないかしら。 意地でもそこへ、と念じながら開くのがコツよ。
[苦笑>>503に対して真顔で返す。]
(505) 2014/06/08(Sun) 23時半頃
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― 厨房>>509 ―
――良い旅を。
[冷蔵庫の先へと消えるライトニングを見送る。 敵にならないことを祈られたが、それは無理な話だろうとも内心思いつつ。]
……、さて。さてさて。
[先程から冥族とやらの関係者たちが何やら聞こえてはいた。]
(528) 2014/06/09(Mon) 00時半頃
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― 次回予告 ―
[饗宴の始まりは終焉へのカウントダウン]
[加速する狂宴の最中(さなか)、遂に星が墜つ]
[何を求め] [何を願う]
[望と欲と使命と正義は一層激しく衝突する]
【 Episode: 2 / 交叉線 】
[雄達の共演、その未来は未だ誰も知らず]
(534) 2014/06/09(Mon) 00時半頃
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